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No.978へ返信

all .hack//adjoin - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:08:15 [No.975]
act.9 迸る 裏切りの 空涙 - わん仔 - 2008/04/21(Mon) 17:22:56 [No.1221]
act.8 糜爛する 少女の 行ひ - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:18:06 [No.1208]
act.7 悩める 少女の 人間関係 - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:08:47 [No.1207]
act.6 忍び寄る 災厄の 眼光 - わん仔 - 2008/04/05(Sat) 22:52:47 [No.1201]
act.5 疼き出す 少女の 影 - わん仔 - 2008/03/25(Tue) 21:03:18 [No.1180]
act.4 さんざめく 木漏れ日の 園 - わん仔 - 2008/03/10(Mon) 22:33:22 [No.1137]
act.3 視察する 我らが 観光大臣様 - わん仔 - 2007/12/01(Sat) 14:13:59 [No.986]
act.2 奥ゆかしき 古都の 案内所 - わん仔 - 2007/11/17(Sat) 23:05:09 [No.978]
act.1 気ままなる 天真爛漫の 店番 - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:17:16 [No.976]


act.2 奥ゆかしき 古都の 案内所 (No.975 への返信) - わん仔

さて、ここで萌黄たちの所属するギルド《VIVID*Tourist》について説明しよう。

世間では『観光案内所』の名で通ってる。最近では『案内所』と略されることの方が多いが。

このギルドの主な活動は『一般プレイヤーたちにエリア情報を提供すること』
つまり、そのPCのレベルに合ったエリアを紹介する―――というものだ。無論、適当に紹介しているわけではない。
メンバーが視察済みのエリア、また、その客にとってよりメリットの大きいエリアを紹介している。そのため、大概のエリアのアイテム・モンスター・ミッションは把握しているのだ。

冒険用のエリアだけというわけでもない。なかには、単にこの『The World』のグラフィック(景色)を楽しみたいという客もいる。そういった客にも対応できるよう、おススメの“観光”スポットも用意している。
これらはメンバーのみならず他のプレイヤーからおススメの絶景エリアをアンケートし、独自に調査してからリストアップされる。また、そのアンケートを基準に、月一のペースで『絶景エリア★ベスト5』を発表していたりもする。
さらには、調査のお土産ということで入手したアイテムも、ショップを通じて販売も行なっている。


――――とまぁ、こんな具合だ。

……ん? さっきから説明してるアンタは誰だって?
作者兼天の声じゃないよ。ウチはこのギルドのマスター『女郎花(オミナエシ)』
ちなみに《VIVID*Tourist》の本拠地はブレグ・エポナ。
そう、上級ギルド。メンバーは100人を超えてる。グランティの名前はエユ★ランディ。
余談だけど、マク・アヌのショップは《夕園》ドル・ドナでは《葉園(ハゾノ)》ブレグ・エポナでは《天園(アマソノ)》という。

そろそろ、《夕園》にも顔だししなくちゃね……抜き打ちで視察を。ね?



――Δ悠久の古都 マク・アヌ  中央広場 ショップ《夕園》――
「……!」
「どうしたの萌黄?」
だらけ全開だった萌黄はおぞましい気配を察し、思わず姿勢を正す。シアンは、何事かと小首を傾げる。
「な、なんか背筋がゾォって……」
「風邪?」
シアンの眉毛が「ハ」の字に下がった。シアンのこの顔は、相手を本気で心配している時の表情だ。「今日は落ちた方がいいんじゃない?」と真剣に言われ戸惑っていると、一直線にこちらへ向かって

くる人影がひとつ…いや、ふたつ。


「もぎーが風邪!?」


よく通る声の叫び。
そう、こちらへ向かってきた人影の正体。どちらも紫紺のチャイナ服のようなコスチュームを纏ったPCで、外見だけではほとんど見分けがつかない。まるで双子だ。
「か、風邪じゃないよ! シアンが勝手にそういっただけで……」
「なぁ〜んだw あ。そーそー。ハイ、どーん」
双子の一人、少し紅みがかった瞳の女性が萌黄に何かを差し出す。
「お土産だね? 紅桔梗さんに、紺桔梗さん御苦労さまです」
「……紅姉は何もしてないの」
双子のもう片方が不機嫌な様子で言う。

不機嫌な方は青みがかった服が特徴の『紺桔梗(コンキキョウ)』で、さっき叫んだのが妹の『紅桔梗(ベニキキョウ)』
声の違いでようやく見分けがつくのだが、実際のところ、この二人は実際の姉妹ではないらしい。
ちなみに、この二人も《VIVID*Tourist》のメンバーである。先ほどまではエリアの調査に行っていたのだ。

「紅姉、人の手柄を自分のことのように言っちゃいけないの」
「なによぉ! ロールとはいえ、紺は紅の妹でしょ〜?」
「ロールは所詮ロールなの。本当は紺の方が年上なの!!」
紅やら紺やら、なんだかややっこしい状況になってしまった。
一人称が『紅』でややくだけた口調のが紅桔梗。語尾に「〜の」と言っているのが紺桔梗である。

「……また始まった」
「仲が良いんだね(^^;」
秘色が溜息混じりにそう言うと、シアンも苦笑する。
これも日常茶飯事なのだが。


「おやおや、相変わらず元気だね。桔梗の双子は」


ここにいるメンバーの声ではなかった。紅桔梗たちの喧嘩も止まり、一斉にその声の主へと視線が移る。


そこには、夕日をバックに堂々と仁王立ちで構えている、恐るべき存在があった。




―あとがき―
どうも……双子キャラなんか書いてしまったと後悔しているわん仔です(T T
語尾で分けるのが精一杯……

お気付きの方もいらっしゃると思いますが、今作の登場人物の名前は皆『色の名前』なんです(どうでもいいわ

とまぁ、あとがきらしくないあとがきになってしまいましたが(汗
調子も取り戻しつつありますので、今後ともよろしくです!


[No.978] 2007/11/17(Sat) 23:05:09

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