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No.986へ返信

all .hack//adjoin - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:08:15 [No.975]
act.9 迸る 裏切りの 空涙 - わん仔 - 2008/04/21(Mon) 17:22:56 [No.1221]
act.8 糜爛する 少女の 行ひ - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:18:06 [No.1208]
act.7 悩める 少女の 人間関係 - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:08:47 [No.1207]
act.6 忍び寄る 災厄の 眼光 - わん仔 - 2008/04/05(Sat) 22:52:47 [No.1201]
act.5 疼き出す 少女の 影 - わん仔 - 2008/03/25(Tue) 21:03:18 [No.1180]
act.4 さんざめく 木漏れ日の 園 - わん仔 - 2008/03/10(Mon) 22:33:22 [No.1137]
act.3 視察する 我らが 観光大臣様 - わん仔 - 2007/12/01(Sat) 14:13:59 [No.986]
act.2 奥ゆかしき 古都の 案内所 - わん仔 - 2007/11/17(Sat) 23:05:09 [No.978]
act.1 気ままなる 天真爛漫の 店番 - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:17:16 [No.976]


act.3 視察する 我らが 観光大臣様 (No.975 への返信) - わん仔

「女郎花観光大臣様の気まぐれ抜き打ちショップ視察の時間だぞ>∀<」
……キラーン+ ―――――決まった!

「お、み…なえ、し……さん?」
「さっきの悪寒はコレを予知してたんだ……」
皆の顔は驚きの色に染まり、シアンはビクビクしながら、訪問者の名を口にした。
萌黄も脱力し、ガックリと肩を落とす。またこの人は…。

「なんじゃなんじゃ? 皆して青ざめた顔をしちゃって〜んw」
「貴方がいきなり現れるからですよ」
眉間に皺を寄せて秘色が言うと、女郎花はニヤリと微笑む。
「はい。秘色は接客態度−30点ね。それに、“いきなり”じゃなくて“抜き打ち”だから、コレ」
「なッ!?」
「ほらほらぁ。さっさと仕事せんと、どんどん減点しくわよぉ〜?」
『は、はいぃ!!』
いつしか採点されているメンバーであった。


なんだって突然――?


《夕園》メンバーは思う。しかし、これが初めてというわけでもない。
過去には、2ndPCを使ってお客に紛れて採点してたり、刺客(?)を送ってきたりといつもいきなりだ。


彼女曰く「商人と言うのは、どんな場合でも、お客にどんなムチャブリをされても冷静に且つ正確に、そして笑顔で対応しなければならない」らしい。
そのため…なのか個人の趣味かは知らないが、時々こうやって“視察”という名目でやってくるのだ。
しかも、こういう時に限ってやっかいな客が来るのだったりする。


「モーブ様、いらっしゃいます?」
菫がかった白色の縦巻きロールの髪をなびかせ、リアルならものすごい香水の香りを振りまいていそうなお客がやってきたのだ。その姿、いかにもお嬢様。
「ちょっと、聞こえまして?」
「あ、えと…。モーブくんなら、たぶんドル・ドナに居ると思うの」
「ていうか。モーブんはもともと《葉園》の店長ですよぉ? ここには顔出しませんて」
お客とのやり取りを厳しい目で見つめる女郎花。まず紺桔梗はギリギリ合格、紅桔梗は−15点。と。
それよりもあの客、どこかで……?

「……何ですの? わたくしがそんなに美しく見えて?」
女郎花の訝しげな視線に気づいたのか、客のお嬢様はモデルのようにポーズをとる。
「ええ。貴方様のようなお方が来て下さって、こんなに幸せなことはありませんとも」
こういうのが一番嫌いなんだと、めいっぱい皮肉を言う。ジェラシー?

(アンタが一番、接客態度が悪いじゃんか……)
秘色は胸の内で呟く。もちろん、女郎花には全てお見通しのこと。

「なんか腑に落ちませんけれど、わかりましたわ。それでは失礼」
お嬢様の背中を笑顔で見送り、秘色に振り返る女郎花。その顔は笑顔ではあるのだが、なんというか…殺気のようなオーラが混じっているのだ。

「秘色、自分の持ち点が今いくつか解ってる?」
「………な、70ですよね?」
「うんにゃ。前回の繰り越しで−5点。さらに今ので合計−30点ってことで、OUT」
「(アウトって…)それってどういうこと…ですか?」
ビビる平社員。不敵な笑顔の社長。周りはいつしか誰もおらず、平くんの逃げ場はない。
「そーねー。一週間ギルマス交替っていうのも悪くないんだけど、それだとギルド運営に支障がでるし……」
秘色の周りをゆっくりと回る女郎花。「棒でも持ってりゃ拷問だ…」と、遠くから見つめる萌黄たちは思ったり。

「【絶景エリア★ベスト5】の集計でもしてもらおうかしらん?」

「しゅ、集計!?」
「そ。データとかは全部、後で送るから。――あ。表計算ソフトとかは使えるよね?」
「まあ、学校で習いはしましたけど……」
罰の軽さに安心しているものの、この人の目が怖くてオドオドする秘色。

「ふぅん…今の小学生はハイテクなのねぇw じゃ、その件はヨロシク」
「もう発表の時期?」
「ホントだね。ついこの間発表したかと思ったのに」
いつの間に戻ってきたのか萌黄一行。シアンも驚き隠さずに頷く。
「“歳月は人を待たず”なの」
紺桔梗がウンウンと首を縦に振ってひとり納得していた。まぁ、確かに君の言う通りだけど。
「紺、そこまで遠目じゃないよ……」
「? そなの??」
姉に指摘されるも、解っていない様子の紺桔梗であった。

「それじゃ、ウチは本部に戻るわ。皆さまお疲れっした〜w」
頃良しと見計らったのか、パンっと手を打つと、女郎花はドームに向かって歩き出して行った。
なんともお騒がせなギルドマスターである。




―あとがき―
どうも。風邪をひいて鼻声の喉ガラガラなわん仔ですorz

……のゎーーーー!!!

一週間さぼってしまったぁあああぁあ!!!!
ごめんなさいぃいぃいい(全力で土下座

しかも短ぇ……

始まって早々、ご迷惑をお掛け致しました(_ _;)

。。。
皆さん、体には十分お気をつけて。
また次回お目にかかりましょう〜


[No.986] 2007/12/01(Sat) 14:13:59

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