.ｈａck　小説＆パロディ掲示板

並べ替え: [ ツリー順に表示 | 投稿順に表示 ]

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１話　集合 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

クビアとの戦いからはや１週間。
ハセヲの元に１通のメールが届いた。
「八咫からか・・・ネットスラムのブリッジに集合？」
そのメールを見た後、ハセヲはすぐにThe Worldにログインした。

―ネットスラム　タルタルガ―

「ハセヲさん！」
「ハセヲ！」
ハセヲはログインしてすぐにアトリとクーンに声をかけられた。
「おう。八咫からのメール、来たのか？」
「はい。どうしたんでしょう、八咫さん。」
「行けば分かるだろ。」
軽くクーンは言ってブリッジに走っていった。
「おい、クーン！」
慌ててハセヲとアトリもブリッジに向かった。
ブリッジには八咫と欅、それにエンデュランスとパイ、朔望がいた。
「全員揃ったようだな。」
八咫は静かに話し始めた。
「今回君達を集めたのは・・・・・・」
八咫はそこで背を向け、端末を操作し始めた。
「聞くより見た方が早いだろう。」
そして画面に映された映像を見た瞬間、八咫と欅以外は固まった。
「お・・・おい、八咫、まさかこれ作り物じゃ無いよな・・・？」
クーンが恐る恐る聞いた。
「こんな事で嘘はつかない。これは間違いなく、ここ数日の内にThe Worldで起きた事だ。」
その映像は再誕で消えたはずのあの黒点。それがPCを襲っている映像だった。
「ま、待てよ！AIDAはオーヴァンの・・・」
「再誕で消えた。と言いたいのか？」
自分の言おうとした事を先に八咫に言われてしまい、ハセヲは黙り込んだ。
「私もそう思っていた。しかし現実に、AIDAは再び現れた。」
「八咫様、これは一体・・・・・・」
パイがそう聞くと、八咫は少し間を置いて喋りだした。
「これは憶測にすぎないが・・・・・・ハセヲ、君がクビアコアを倒した時、その影響で僅かながら再びAIDAが生まれたのかもしれない。」
「俺が・・・クビアコアを倒した時に？」
「そうだ。しかしそれで生まれたAIDAはまだAnnaよりも前、簡単に言えば、赤ん坊のようなもの。人に対しても無害だった。」
「無害・・・だった？」
クーンが言うと八咫はうなずき、続けた。
「そう、無害『だった』。これも憶測だが、コアを失ったクビアは自分が完全に消える前に、近くに生まれたAIDAに残っていた自分のデータを取り込ませた。それによって、そのAIDAは今までのAIDAより活性化し、今までの有害なAIDAを生み出しているのかもしれない。」
八咫がそういった後、今度は欅が喋りだした。
「そのクビアを取り込んだAIDA。僕や八咫さんはAIDA<Cuvia>と呼んでいます。」
そこまで言うと不意にショートメールの受信音がした。八咫の元に届いたようだ。
「ショートメールか・・・・・・・・・・・・」
八咫はそれを見て驚いた顔をしている。
「誰からですか、八咫さん♪」
欅が聞くと八咫はゆっくりと口を開いた。
「・・・・・・・・・Aura、からだ。」
その言葉に一同が驚いた。
「女神さまは何でもお見通しってかｗ」
クーンが言った。
「内容は・・・・・・『新たなる危機に立ち向かうためあなた達に三本の剣を託します』、か・・・・・・」
その時、ブリッジに誰かが入ってきた。

[No.515] 2007/04/03(Tue) 11:13:22

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２話　調査 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

「！！！！！！」
一同は目を疑った。今ブリッジに来たのは蒼炎のカイト、蒼天のバルムンク、蒼海のオルカの三蒼騎士であった。
ハセヲ「何でお前らがここに・・・」
カイト「ワケはアウラから聞いたよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一同「何で喋れんのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！？？？」
カイト「一緒にいるなら喋れる方が良いってアウラが調整してくれたんだ。」
バルムンク「それはともかく・・・今後の活動方針は？」
バルムンクは八咫の方を向いて言った。
八咫「ふむ、AIDA<Cubia>の位置の特定はまだ出来ていない。」
ふと、欅が端末をいじる手を止めて振り向いた。
欅「AIDA反応のあるエリアがありました。」
ハセヲ「奴か！？」
欅は首を横に振った。
欅「いえ、違います。弱いAIDA反応です。」
八咫「２つあるようだな。では片方にはハセヲ、アトリ、エンデュランスが。」
ハセヲ「分かった。」
アトリ「はい！」
エンデュランス「ハセヲと一緒なら・・・ボクはどこにでも・・・・・・」
八咫「もう片方にはカイト、オルカ、バルムンクが。」
カイト「了解！」
オルカ「オッケー！」
バルムンク「任せろ！」
八咫「クーンとパイ、朔望はタウンの警備に当たってくれ。」
パイ「分かりました。」
クーン「りょーかい！」
望「たうんでみはってればいいんだね？」
八咫「私はここで欅と共にAIDA<Cubia>の調査を続ける。」
欅「ハセヲさん達の行くエリアワードは、
∑　紡がれし　悪意の　幼体　です♪」
ハセヲ「ああ。」
欅「カイトさん達の行くエリアワードは、
∑　黄泉還る　悪意の　幼体　です♪」
カイト「了解！」
八咫「そうだ、ハセヲ。今回のAIDAの構成データも手に入れてくれ。もしかしたらAIDA<Cubia>に関する何らかの情報があるかも知れない。」
ハセヲ「分かった。アトリ、エンデュランス、行くぞ！」
カイト「行こう、オルカ、バルムンク！」
ハセヲ、アトリ、エンデュランス、カイト、オルカ、バルムンクはブリッジを後にした。
パイ「私はマク・アヌとドル・ドナを当たるわ。」
クーン「俺はルミナ・クロスに行く。」
望「ぼくはぶれぐ・えぽなだね。」
パイ、クーン、朔望もブリッジを後にした。
八咫「欅、我々は我々の作業を続けよう。」
欅「そうですね、八咫さん♪」
八咫と欅は再びAIDA<Cubia>の場所を探すため、知識の蛇の機能を起動させた。

[No.518] 2007/04/03(Tue) 16:51:40

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　３話　AIDA駆除 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―∑　紡がれし　悪意の　幼体―

ハセヲ「このエリアにAIDAが居るんだな・・・・・・」
ハセヲはざっとエリアを見回す。
AIDAらしき物は見えない。おそらくもっと離れた場所に居るのだろう。
ハセヲ、アトリ、エンデュランスは先に進む。その途中でモンスターが襲って来た。
ハセヲ「飛ばして行くぜ！！」
そう言ってハセヲは双銃を構え、モンスターを撃つ。もう撃ちまくる。
アトリ「ごめんなさい・・・！」
そう言いながらもアイテムを使って取得したバクドーンやアンゾットを放ちまくる。アトリは本当に「ごめんなさい」と思っているのだろうか？
エン「ハセヲの敵はボクの敵・・・！ハセヲの邪魔をするのは許さないよ・・・・・・！」
エンデュランスはロストウェポン「魅惑する薔薇の雫」を振るい、立ちはだかるモンスターをなぎ払っていく。
エリアレベルがそれほど高くない事も手伝ってハセヲ御一行様（？）はものの数分でAIDAの元に辿り着いた。
ハセヲ「俺がやる！」
ハセヲの身体に紋様が浮かび、点滅する。
ハセヲ（いいぜ・・・来い、来いよ・・・・・・！俺は・・・ここにいる！スケェェェェェェェィス！！）
その声に呼応し、ハセヲの憑神、スケィスが姿を現す。
AIDAは黒点から姿を現し、スケィスと対峙した。名前は・・・AIDA<Gomora>。
姿はクビアゴモラをAIDAのように半透明にした感じである。
ハセヲ「AIDA<Gomora>・・・？新種か・・・？」
などと考えている内にAIDA<Gomora>は小さな玉を大量に飛ばしてきた。
『コボルブラスト』とAIDA<Gomora>のHPの辺りに表示された。
ハセヲ、いやスケィスは素早く鎌を振るうことでこれを弾いた。
そして３回目を振った後、鎌の先に光を集めて円盤状にした。
ハセヲ「くらいな！」
鎌を思い切り振るい、その円盤を飛ばした。
その時、AIDA<Gomora>のHPの辺りに技名が表示された。
『ダウナーリフレクト』
同時にAIDA<Gomora>の前にメイガスが使ってきたようなシールドが展開された。
円盤はそれにぶつかった途端、何と跳ね返ってきた。
ハセヲ「な！？」
スケィスは回避しようとしたが間に合わず、返ってきた円盤にぶつかった。
ハセヲ「ぐぅっ！」
スケィスのHPが削られた。弾く物を弾いてもAIDA<Gomora>は相変わらずシールドを展開し続けている。
ハセヲ「どうやって壊すか・・・・・・ショットはおそらく返される・・・なら・・・」
スケィスはダッシュで一気に間合いを詰めた。
ハセヲ「直接ぶった切る！！」
スケィスはシールドを叩き切った。３回目に振ってようやくシールドは壊れた。それと同時にAIDA<Gomora>はスタンした。
絶好のチャンスと言わんばかりにスケィスはAIDA<Gomora>を鎌で切り裂き、最後に円盤を直撃させた。
その一回でAIDA<Gomora>のHPは３分の１位が削れた。
ハセヲ「よし、いけるぞ！」
AIDA<Gomora>はもがいているような感じである。
そして何故かまたスタンした。
ハセヲ「・・・馬鹿か？まあいい、チャンスだ！」
スケィスは一気にダッシュし、スラッシュを叩き込め・・・・・・・・・・・・無かった。
接近した瞬間にAIDA<Gomora>はスタン状態を解除したのだ。
それと同時に技名が表示された。
『バリエストラップ』
ハセヲ「トラップ・・・だと！？」
次の瞬間、AIDA<Gomora>の周りに大量の糸の様なものが発射され、
スケィスに纏わり付いた。
ダメージこそ無いが、動きがかなり鈍くなっていた。
AIDA<Gomora>は力を溜めるかのように身体を縮めている。
ハセヲ「やばい・・・かわせそうに無い・・・・・・」
そして最初からこれが狙いだったように突っ込んできた。
技名が表示された。
『キルストライク』

[No.531] 2007/04/04(Wed) 15:53:46

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　４話　新種 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―∑　紡がれし　悪意の　幼体―

ハセヲ「いっ！」
技名が表示された。
『キルストライク』
AIDA<Gomora>が複数に分裂し、スケィスを囲んだ。
次の瞬間、触手の部分が鋭い刃の様になり、全てのAIDA<Gomora>が突っ込んできた。
ハセヲ「うおおおおおおおおお！？」
偽者は１回切りつけると消えていった。残った本物はまた技を繰り出した。
『リプスプロテクト』
表示が消えた時、AIDA<Gomora>のHPが回復していた。
ハセヲ「マジかよ！？回復まですんなんて！」
３０分位たっただろうか、ハセヲが待ちに待った字が表示された。
『Protect　Break！』
ハセヲ「いよし！！」
瞬時にスケィスの右腕が砲台のようになり、データドレインのチャージを開始した。
AIDA<Gomora>は小さな玉を飛ばして抵抗するが、かわす事に慣れたスケィスは軽くかわし、チャージ満タンでデータドレインを放った。
砲台が開き、巨大な目が展開し、そこにデータが吸収された。
AIDA<Gomora>は完全に姿を消した。
画面にログが表示された。
『AIDA－２０７の構成データ入手。』
ハセヲ「ふう・・・これでよし、か。」
アトリ「お疲れ様です！」
エン「ハセヲ・・・大丈夫かい？」
ハセヲ「ああ。タウンに戻ろう。」

―ネットスラム　タルタルガ―

ハセヲ「ブリッジに行こう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
八咫「戻ってきたようだな。」
ブリッジには八咫、欅、カイト、オルカ、バルムンクがいた。
欅「AIDAはどうでしたか？」
カイト「ぼく達が行ったエリアに居たAIDAはおそらく今までと同じ型だと思う。一応構成データは持ってきたよ。名前はHelen、だったかな。」
カイトはそう言って、構成データを八咫に渡した。
八咫「うむ。ハセヲの方は？」
ハセヲ「・・・・・・新種がいた。Gomoraとかいう名前だった。」
ハセヲは八咫に構成データを渡した。
八咫「欅、早速二つの解析を。」
欅「分かりました♪」
八咫「解析が済むまで時間が掛かるだろう。それまでは自由にしてくれ。」
ハセヲ「分かった。」
メールが届いたため、ハセヲはとりあえずログアウトすることにした。

[No.535] 2007/04/04(Wed) 18:06:47

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　５話　蒼明宮 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ハセヲは届いたメールを読んでいた。
１通目はCC社から。
バージョンアップの通知である。
そこに書いてあったのは、
レベル上限が２００にアップ
新ルートタウン開設
Λ（ラムダ）サーバー　呪紋都市　ウェイブ・アイランド
適正レベル１５１～２００
新闘宮
『蒼明宮（そうめいきゅう）』
適正レベル１５１～２００

もっともこのメールは随分前から来ていたのでおそらく蒼明宮の宮皇も誰かしら決まっているのだろう。
２通目もCC社から。
内容は蒼明宮の第３回トーナメントの通知である。
ハセヲ（早いな・・・この前２回目の通知が来たばっかなのに。でも今の俺には出る理由は無いな・・・・・・）
３通目は天浪からである。
『蒼明宮の事で話がある。イコロの＠HOMEに来てくれ。』
ハセヲ（天浪・・・？確か前にもこんな事あったっけ・・・）
そのメールを見た後でハセヲはThe　Worldにログインした。

―Ω　闘争都市　ルミナ・クロス―

ここはイコロの＠HOMEである。
天浪、それに太白がそこにはいた。
天浪「・・・・・・来たか。」
ハセヲが入ってきた。
ハセヲ「話って何だ？」
天浪「呼んでおいて難だが、ついて来てくれ。」
天浪と太白について行くとアリーナに着いた。
天浪「あれが現蒼明宮宮皇の餓閃（がせん）、屍志（しし）、冥零（めいれい）だ。」
餓閃、屍志、冥零の三人は同型のPCで餓閃が撃剣士、屍志が重槍士、冥零が魔導士である。
ハセヲ「へえ、中々強そうじゃん？」
太白「ただ強いのではない。彼らは・・・・・・」
ハセヲ「ん？」
太白「・・・・・・いや、見ていれば分かる。」

そして、決着は一瞬で付いた。
いや、それ以上にハセヲが驚いたのは・・・・・・・・・
ハセヲ「AIDAの腕・・・・・・・・・！？」
宮皇の３人からはオーヴァンのようなAIDAの腕が、餓閃は左肩、屍志は右肩、冥零は背中から出ていた。
３人ともそのAIDAの腕が武器に絡みつき、AIDAが武器も侵食していた。
天浪「そうだ。あいつらもおそらく前の俺や太白と同じ、いやそれ以上の状態になっているんじゃないのかと思ったんだ。だからお前に連絡した。」
ハセヲ「・・・・・・・・・・・・」
太白「・・・・・・ハセヲ。次のトーナメント、我々イコロも出る。」
ハセヲ「な！？お前何言ってるのか分かってんのか！？」
天浪「すでに揺光も了解している。俺、太白、揺光の３人で出る。」
ハセヲ「そうじゃねえ！お前ら、また未帰還者になりたいのか！？」
太白「ハセヲ。我々はアリーナを汚したあの３人を倒す。イコロとして、元宮皇として。」
太白のその言葉は静かながらしっかりと芯のある声だった。
ハセヲ「・・・・・・勝手にしろ。」
そう言ってハセヲはアリーナから出て行った。
ハセヲ「・・・・・・・・・くそっ、何考えてんだ、あいつら！」
しかし、ハセヲにもまた目標が出来たのも事実である。
ハセヲ「俺もトーナメントに出る！あいつらを未帰還者なんかにしてたまるか！！」

[No.537] 2007/04/04(Wed) 19:25:30

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　６話　メンバー (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―ネットスラム　タルタルガ―

ハセヲはブリッジに入った。さっきメールが届き、八咫から召集が掛かったからである。
ブリッジにはアトリ、クーン、エンデュランス、朔望、パイ、八咫がいた。
ハセヲ「カイト達と欅は？」
八咫「カイト達は新しいAIDA反応があったエリアにいった。欅は再建しかけの月の樹の手伝いだ。」
クーン「さて、八咫。今回の用件は？」
八咫「ふむ。今度の蒼明宮のトーナメントに出て欲しい。」
クーン「何故？今のトーナメントはAIDAとは関係ないだろ？」
クーンは今のアリーナの状況を知らないため、八咫に理由を聞いた。
八咫「アリーナでAIDA反応があった。」
ハセヲ「宮皇か？」
八咫「どうやら知っているようだな。」
ハセヲは天浪、太白と一緒に見た事を話した。
アトリ「そんな事が・・・・・・。」
八咫「なるほど、強いAIDA反応が出た訳だ。」
クーン「んで、出るのか？・・・なんて、聞く必要ないか。」
ハセヲ「ああ、出る。また未帰還者を増やしたくは無いからな。」
クーン「メンバーどうする？ハセヲは確定として・・・・・・」
アトリ「私が出ます！」
クーン「回復役のアトリちゃんか。あと一人は・・・・・・」
欅「僕が出てもいいですか？」
その声に驚いてハセヲ達はブリッジの入り口を見た。そこには月の樹の手伝いに行ったはずの欅がいた。
ハセヲ「欅！？月の樹の手伝いに行ったんじゃ・・・・・・」
欅「その事は楓に任せました♪それはそうとハセヲさん、蒼明宮のメンバーを決めてたんですよね？」
ハセヲ「あ、ああ。」
欅「それなら、僕もメンバーに入れて下さい。邪魔にはなりませんよ♪」
ハセヲはチャットに切り替えて欅に気づかれない様に他のメンバーと会話した。
ハセヲ「どうする、クーン？」
クーン「前にAIDA感染したアトリにPKされても平気だった。彼はAIDAに対しての耐性がある。でも決めるのはお前とアトリちゃんだ。お前達で決めなｗ」
そう言われてハセヲはちらりとアトリの方を見た。
アトリは、コクリと頷いた。
ハセヲ「分かった。欅、よろしくな。」
その声を聞いた瞬間、欅の顔が輝いた。
欅「ありがとうございます♪トーナメント、よろしくお願いします♪」
そう言って欅は八咫のすぐ横に移動した。
八咫「そうだ、クビアの事だが・・・・・・・・・」
ハセヲ「何か分かったのか！？」
八咫「うむ。クビアはAIDAと融合したと前に言ったが、あれは間違いだった。」
クーン「何だって！？」
八咫「クビアは確かにAIDAに取り込まれた。しかし、クビアはその全てをAIDAに渡したワケではなかった。」
ハセヲ「じゃあ、AIDAに取り込まれた部分以外は何処に行ったんだ！？」
八咫は少し間を置いて話を続けた。
八咫「・・・・・・・・・あるPCをコアの代わりにし、そのPCに潜伏している。復活するために力を溜めているような状態だ。」
ハセヲ「あるPC・・・・・・？」
八咫「残念だが分かっているのはここまでだ。PCの特定は今も行っているが、特定出来ていない。」
ハセヲ「そうか・・・・・・」
ハセヲ（メンバーも決まったし・・・・・・ログアウトして、メールでもチェックするか。）
ハセヲはログアウトした。

[No.547] 2007/04/05(Thu) 12:40:25

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　７話　登録とレベル上げ (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ハセヲがログアウトするとまたメールが届いていた。
１通目はCC社の物で、トーナメント選抜のメールだった。
ハセヲ「そうか・・・登録してこないとな。」
２通目はパイからである。
『すぐにブレグ・エポナに来て！』
ハセヲ「何だ・・・？パイが慌てるなんて・・・何かあったのか！？」
ハセヲはログインし、すぐにブレグ・エポナに転送した。
パイ「ハセヲ！」
ハセヲ「どうしたんだ、血相変えて？」
クーン「ハセヲ、朔望を見なかったか！？」
ハセヲ「？　朔望がどうしたんだ？」
パイ「あの子、ここの警備担当だったのに、どこかに行っちゃったのよ！」
ハセヲ「何だって！？」
クーン「すでにブレグ・エポナは隅々まで探したんだが、いなかった。きっと他のタウンに行ったんだ！」
パイ「クーンはドル・ドナを！私はマク・アヌに行く！ハセヲはルミナ・クロスをお願い！」
ハセヲ＆クーン「分かった！！」
そしてそれぞれタウンに転送していった。

―Ω闘争都市　ルミナ・クロス―

ハセヲは裏路地に行ってみた。しかし朔望はいなかった。
ハセヲ「っ！どこにいったんだ・・・！」
走って裏路地から飛び出すと丁度アリーナの方の階段を降りてきたPCとぶつかった。
ハセヲ「！？」
「あいたた・・・ごめんなさい。」
ハセヲ「望！？」
望「え？あ、ハセヲにいちゃん。」
ハセヲ「どこ行ってたんだ、望の担当はブレグ・エポナだろ！？」
望「え、あ、そ、そうだっけ。まちがえちゃった。おしえてくれてありがと、ハセヲにいちゃん！」
そのまま望は駆けて行った。
ハセヲ「・・・・・・？」
ハセヲは何か腑に落ちない表情だった。
ハセヲ「人の話をしっかり聞く望が・・・珍しいな。」
すぐにパイからショートメールが届いた。
『無事に朔望は見つかったようね。ついでだからアリーナの本選登録も済ませておくといいわ。』
ハセヲ「そういえば、まだ登録は済ませてなかったな。」
すぐそこの階段を上り、ハセヲは登録を済ませた。
『メールが届きました』
ハセヲ「メール？」
ハセヲはログアウトしてチェックした。

送信者　アトリ

アリーナに備えてレベル上げしませんか？
Λ　勇み行く　無垢なる　狂戦士
私と欅さんを誘って下さいね。

ハセヲ（アトリ・・・ありがとな。）

―Λ呪紋都市　ウェイブ・アイランド―

このタウンは紋章砲のある島で、小さな要塞のような作りになっている。もっとも天井は吹き飛んでおり、日がさんさんとしている。
アトリ「あ、ハセヲさん！」
ハセヲ「よう。」
アトリ「アイテムは揃えておきました、はい。」
ハセヲはアトリから回復アイテム一式とタウンで売ってた新しい装備品を受け取った。
ハセヲ「これ揃えたのか？・・・悪いな。」
アトリ「いいえ、ハセヲさんと一緒にいたのでGPは大丈夫ですから。じゃあ、行きましょう！」
ハセヲ「おい、何か忘れてねえか？」
アトリ「はい？」
ハセヲ「・・・・・・欅だよ、欅。」
アトリ「あ・・・・・・」
ハセヲ「・・・・・・お前らしいよ、まったく。」
そして欅をPTに加え、エリアに飛んだ。
少しエリアレベルが高いが、アトリの事前の準備と欅の膨大な量の回復アイテムのおかげでさほど苦労せずボスを倒せた。
ハセヲ「呪杖だ。アトリ、やるよ。」
アトリ「ありがとうございます！」
ハセヲ「クリア報酬は・・・鎧だな。俺は持ってるから、欅、やるよ。」
欅「ありがとうございます♪」
ハセヲ「んじゃ、タウンに戻るか。」
タウンに戻ってから確認すると３人共３位レベルが上がっていた。
アトリ「今日はお疲れ様でしたー！」
欅「ハセヲさん、僕も八咫さんから連絡が来たので戻ります。トーナメントのメールが来たら教えて下さいね♪」
欅とアトリがログアウトし、ハセヲもログアウトした。

[No.548] 2007/04/05(Thu) 19:53:51

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　８話　許可 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ハセヲの元にトーナメント１回戦のメールが来た。

『１回戦
ハセヲチーム
（リーダー・ハセヲ）

月宴
（リーダー・松）
両チームはアリーナカウンターにて登録をして下さい』

ハセヲ「松！？あいつ・・・トーナメントに出てんのか！？」

―闘争都市　ルミナ・クロス―

ハセヲ「アトリと欅を誘って、登録しないと・・・。」
ハセヲはアトリと欅をPTに加え、アリーナ登録を済ませ、控え室にいた。
アトリ「松さん・・・どうしてアリーナに・・・・・・。」
欅「・・・・・・・・・」
ハセヲ「理由なんかいいじゃねえか。何にしても負けらんねえ。あいつらをAIDA感染者と戦わせはしない！」
アトリ「・・・・・・そうですね、ハセヲさん！」
欅「ハセヲさんの言うとおりです♪僕たちも負けられませんしね♪」

実況「さあ、始まりました、蒼明宮トーナメント１回戦！本日の解説は月の樹四番隊隊長、楢様においでいただきました！」
楢「・・・・・・・・・・・・」
ハセヲ（八咫！？どうしてここに！？）
楢（うーむ、まさか楢として呼ばれてしまうとは。八咫としてなら色々と都合はつけられたのだがな・・・・・・）
実況「おおっと、来ました！無敗の三冠王！ハセヲチームの入場だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」
観客からは歓声が沸く。
PC名とレベルが表示される。
ハセヲ　LV１５４
アトリ　LV１５３
欅　LV１５４
PC名が表示され、武台に転送される。
実況「さて、無敗の三冠王と相対するのは、ギルド「月の樹」の精鋭である隊長たちによって構成された、松チームだぁぁぁぁ！！」
さっきと同じ位、歓声が沸き、PC名とレベルが表示される。
松　LV１５４
楓　LV１５４
柊　LV１５２
さっきと同じように、PC名が表示された後、武台に転送される。
実況「さて、楢様。今回の試合、どちらが勝つと思いますか？」
楢「レベル的にはほぼ互角。ならば勝負を決するのは、コンビネーション、だと私は思います。」

ハセヲ「楓に、柊も！？」
楓「実は、ハセヲ殿がアリーナ登録をしていたのを松が見まして。」
柊「アタシたち、強引に松のチームに入れられたのよねえ。」
松「せっかく、大舞台で本気でハセヲと闘れんだ。見逃す手は無い、って訳よ。」
欅「松。」
松「何ですかい、欅様？説教するなら、後にして下さいよ。」
欅「松は、本当に本気でハセヲさんと戦いたいの？」
松「当たり前じゃないですか！そのためにわざわざ柊や楓の姉さんとPT組んで、アリーナに出たんですから。」
欅「・・・それなら、これ。」
欅は松に何かを渡した。
松「・・・・・・これ・・・本当にいいんですか？」
松の問いに欅は笑顔で答えた。
欅「ええ♪月の樹の松、として。それ、使って下さい♪」
その言葉に、松は微笑んだ。
松「恩にきりますぜ、欅様。」
松は武器を出した。その武器は・・・
ハセヲ「大剣！？」
松が取り出した武器は何を隠そう、大剣だった。
松「ああ。欅様がこれから大剣を使う事を許可して下さった。これで、思いっきり闘れるぜ！」
ハセヲ「へっ！上等だ！」
松以外のPCも武器を取り出した。
松「さて、おっ始めようか、ハセヲ。てめえの本気と俺の本気。どっちが上か・・・・・・比べてみようじゃねえかぁ！！」
実況「それでは、試合開始です！！」

[No.556] 2007/04/06(Fri) 18:40:07

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　９話　三蒼騎士 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

話は少し戻り、三蒼騎士達。
バルムンク「ハァァァ！！」
オルカ「おおおお！！」
バルムンクとオルカが黒点を切り裂く。
カイト「今だ！」
カイトのデータドレインがAIDA本体を貫いた。
AIDAは無力化され、消えてなくなった。
バルムンク「どうだった？」
カイト「うーん、ハセヲや八咫さんが言っていたAIDAとは違うね。」
オルカ「気長に探すか。」
バルムンク「それが一番良いかもな。」
今彼らは八咫に指示され、片っ端からAIDAのいるエリアを当たっているのだ。
八咫「ハセヲが見つけたAIDA<Gomora>の構成データからAIDA<Cubia>の位置を割り出せそうだが、まだデータ不足だ。AIDAのいるエリアに行って、AIDA<Gomora>の構成データを手に入れて欲しい。」
これが八咫から貰った指示。カイト達は今AIDA<Gomora>を探しているのだった。
カイト「ショートメール・・・八咫さんからだ。AIDA反応があるエリアがあったって。」
オルカ「Gomoraだといいな。」
バルムンク「行くぞ。」
カイト、オルカ、バルムンクは蒼炎を纏い、そのエリアへと飛んだ。

―Λ　再誕する　反存在の　生贄―

カイト「このエリアにAIDAがいるのか・・・。」
オルカ「・・・早速のお出迎えだな。」
カイト達が転送したエリアは大量のAIDAがいた。
バルムンク「何体いても関係ない！やるぞ！」
カイト、オルカ、バルムンクは近くのAIDAに向かって突っ込み、片っ端から切り刻んでいった。
Anna、Ozwald、Helen、関係なく近くの者から切り刻んでいった。
三蒼騎士は３０分足らずで５０体位いたAIDAを全滅させてしまった。
カイト「ふぅ・・・結局いなかったね。」
オルカ「あんだけいりゃ、１匹位はいると思ったんだけどな。」
バルムンク「・・・ん？あれは・・・PCか？」
バルムンクが見た先には１人のPCがいた。少年の姿で、ぽけーっとこっちを見ている。
オルカ「おーい、ここは危ないぞー。このエリアから一旦出ろー。」
オルカは近づきながら声をかけた。
そのPCはきょとんとしている。
「どうして危ないんですか？」
バルムンク「このエリアはバグが・・・」
「そのバグ、あなた達が倒したんでしょ？蒼炎のカイトさん、蒼天のバルムンクさん、蒼海のオルカさん。」
カイト達は驚いた。自分達の名を知っている者が関係者以外にいる事が信じられなかった。
バルムンク「お前・・・何者だ？」
カイト達は武器を構えた。
カイト（どうもむしずが走る・・・何で・・・）
カイトは一気に走って突っ込んだ。
「ふーん、こんなもんかな。」
次の瞬間、ザクッ、という音がした。
地面から青白い触手が生えて突っ込んできたカイトの腹の辺りを貫いていた。
カイト「がっ・・・ぁあ・・・」
オルカ「カイト！」
少年の上からバルムンクが突っ込んでいた。
バルムンク「くらえぇぇぇ！」
「バカ、だね。」
突然雷が落ちてきてバルムンクに直撃した。
オルカ「くっ！」
オルカも切りかかろうとしたが、少年の前に生えた触手に止められた。
「・・・レギオンリーチ」
次の瞬間、巨大な触手が生え、オルカに向けて倒れてきた。
オルカ「ぐあああああっ！！」
全員が死亡表示になり、その場に倒れた。
「さてと、しばらく『こいつ』の自由にさせるか・・・。修復にも集中したいし・・・・・・。」
そう言うと少年はエリア外へ転送していった。

[No.557] 2007/04/06(Fri) 20:56:37

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１０話　１回戦 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

松「いくぜえ！ハセヲォォォォォォォォォ！！」
松がハセヲに向けて一目散に突っ込んできた。
ハセヲ「大剣は動きが鈍い・・・かわせる！」
ハセヲは松の大剣の一振りをかわし、隙が出来た松を双剣で切りつけた。
柊「ガンボルグ・・・」
『反撃！』
欅「隙だらけですよ♪環伐乱絶閃！」
欅の反撃をまともに受け、柊のHPが削れた。
柊「いったあ～い、オリプス！」
欅が与えたダメージは回復呪紋で殆ど回復された。
欅「回復ですか・・・面倒ですね・・・」
アトリ「リウクルズ！」
アトリのリウクルズが楓に当たった。
楓「回復役のアトリですらこれだけの攻撃力を・・・！」
アトリ「バクドーン！」
『反撃！』
楓「かわせないとは言っていません！閻魔大車輪！」
アトリ「きゃあ！ファリ・・・」
『反撃！』
松「おらあ！秘奥義・重装甲破ぃ！！」
ハセヲ「な！？アトリ！！」
松「使ってはいなかったがな、もしもの時のためにアイテムで習熟度は上げといたんだぜ！」
LV３アーツの二連続にアトリのHPはかなり削れていた。
ハセヲ「大丈夫か、アトリ！？」
アトリ「は、はい！ファリプス！」
柊「させないわよぉ～、アンゾ・・・」
柊がスペルを撃つ前に欅が大鎌で攻撃し、スペルを中断させた。
欅「僕の事忘れてませんか？」
欅はスペル中断させた後、すぐにアトリの元へ駆けつけた。
欅「楓の攻撃は僕が何とかします！アトリは援護して下さい！」
アトリ「はい！」
欅は楓の射程外から鎌による攻撃をし、アトリは柊のスペルをスペルで反撃し、ハセヲは松の大剣をかわして双剣による斬撃を繰り出す、という作戦により、松チームはじわじわと追い詰められていった。
そして、HPが半分位になった所で松が叫んだ。
松「ちぃっ！一旦戻れ！」
松、楓、柊は一旦離れ、一箇所に固まった。
松「オリプス！」
楓「オリプス！」
柊「オリプス！」
３人はスペルでHPを回復した。
ハセヲ「松や楓も使えんのかよ！？」
松「おうよ！だが、それだけじゃねえぜ！」
楓「いまのでテンションゲージがMAXになりました。」
ハセヲ「な、しまった！！」
柊「今度は・・・こっちの番だゴルァァ！！」
いきなり画面が反転した。
『武獣覚醒』
ハセヲ「げ！？」
アトリ「HPもつかな・・・・・・」
欅「ピンチ・・・ですね。」
松「さっきまでの分、たっぷり礼をしてやるぜ！！」
そして武獣覚醒が解除されるまで一方的に攻撃をくらった。
覚醒が解除された瞬間、ほぼ３人同時に青と紫のリングが出た。
これを松達が見逃すはずは無かった。
『連撃！』
『連撃！』
『連撃！』
松「秘奥義・重装甲破！！」
楓「閻魔大車輪！！」
柊「アンゾット！！」
武獣覚醒と連撃でくらったダメージは凄まじく、３人とも瀕死のダメージをくらった。
アトリ「ラファリプス！」
アトリの回復呪紋によってとりあえず安全圏までHPが回復した。
欅「危なかったですね。」
ハセヲ「ヒヤリとしたぜ。」
松「くそっ、もう一押しだったのに・・・」
楓「相手が消耗している内に倒しましょう！」
柊「やすませないわよぉ～ん」
再び戦闘が始まり、お互いのHPがじわじわ削れていく。
楓「閻魔大しゃｒ」
『反撃！』
欅「環伐乱絶閃！」
アトリ「ザンローｍ」
『反撃！』
柊「バクドーン！」
ハセヲと松はSPも尽き、通常攻撃だけで一進一退の攻防を繰り広げていた。
松「ハセヲよお、そろそろ決着つけねえか？コントローラー持つ手が痛てえんだよ。」
ハセヲ「そうだな、俺もマメが擦れて血が出てきた。」
ハセヲと松は一旦距離を取り、同時に突っ込んだ。
ハセヲ＆松「こいつで決める！！！！」
ザシャア、と切れ味のいい音がした。
観客席の端っこで見ていた望の近くに望と同じくらいの少年PCが現れた。
「あれ？終わっちゃった？」
望「うん、けっちゃくついたみたいだよ。」

実況「試合しゅぅぅぅぅぅぅぅりょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！両者一歩も譲らない激戦を制したのは、ハセヲチーム！やはり、無敗の三冠王の名は伊達じゃなあああああああい！！！」
松「あーあ、負けちった、負けちった！完敗だ、ちくしょー！」
ハセヲ「松・・・」
松「やっぱお前、ここ一番の次元がちげーや！」
楓「ハセヲ殿、やはり、あなたは素晴らしい。松はずっと修行を続けていたのに、それを打ち破るとは・・・」
柊「ま～つ～。とっとと月の樹の仕事に戻るわよぉ～ん。アンタのおかげで、仕事ち～っとも進まなかったんだからねぇ～ん。」
松「わ～ったよ。じゃあな、ハセヲ。あと宮皇含めて４戦、負けんなよ！」
ハセヲ「ああ！」
ハセヲ達はアリーナを出た。すると八咫からショートメールが来た。
『ネットスラムのブリッジに集合。緊急の用だ。』
ハセヲ「八咫・・・。もう楢から戻ったのか？早いな・・・。」
ハセヲ達はカオスゲートを使い、ネットスラムに転送した。

[No.567] 2007/04/07(Sat) 10:25:28

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１１話　調査 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―ネットスラム　タルタルガ―

ブリッジには八咫、クーン、エンデュランス、朔望、パイがいた。
そして今、ハセヲ、アトリ、欅が入ってきた。
八咫「・・・・・・そろったな。」
ハセヲ「八咫、緊急の用って何だ？」
八咫「うむ・・・ついさっき、とあるエリアにてある事が起こった。これを見たまえ。」
モニターに映ったのは、死亡表示になり、PCボディが破損した三蒼騎士だった。
一同「・・・・・・・・・・・・！！」
八咫「見たとおりだ。あの３人はAIDA反応が出たエリアに向かい、そこでこうなった。今は認知外空間で修復作業を行っている。」
ハセヲ「あいつらをやったのは、AIDAか？」
八咫「そこが分からない。」
ハセヲ「分からない？」
パイ「彼らは、エリアに入ってすぐ、AIDAを見つけて駆除した。それからすぐ、画面にノイズが走って、監視が出来なくなった。少ししてまた監視ができるようになったら、こうなっていたのよ。」
クーン「つまり、その空白の内に、あいつら全員がやられたと？」
八咫「そうだ。３０分足らずで５０体ものAIDAを駆除した彼らが、監視の出来なくなった数分で全滅した。」
クーン「何か、正体が掴める様なものは残ってなかったのか？」
八咫「あのエリアのアクセス記録を調べた所、彼ら３人の他に、文字化けして解読不能のIDが一つ残っていた。」
パイ「IDがあるという事は相手もPC。おそらく、オーヴァンの時の様な強力なAIDAの感染者か・・・・・・例の、クビアPC。」
ハセヲ「クビアPC・・・・・・」
八咫「これからの行動だが。ハセヲ、アトリ、欅の３人でカイト達がやられたエリアの調査を。」
ハセヲ「分かった。」
アトリ「頑張りましょう！」
欅「もしかしたらAIDAの生き残りがいるかもしれませんね。しっかり準備してから行きましょう♪」
八咫「パイはΛサーバールートタウンにて、怪しいPCがいないか調査を。」
パイ「分かりました。」
八咫「残りの３人は、不測の事態に備えていつでもアリーナのメンバーの埋め合わせが出来るように、レベル上げを。」
クーン「分かった。」
エン「いつでも、ハセヲと戦えるように・・・ボクは強くなるよ・・・・・・」
朔「ほな、行きましょか、エン様～。クーンも早くこんかい！」
クーン「たはぁ、俺には厳しいんだね～（汗」
朔、クーン、エンデュランスはブリッジを後にした。
八咫「ハセヲ。カイト達がやられたエリアは、
　　　Λ　再誕する　反存在の　生贄　だ。」
ハセヲ「何かいかにもそれっぽいワードだな。」
アトリ「ハセヲさん、行きましょう。」
欅「あのエリアのレベルはそこそこ高いから、レベル上げにもなりそうですね♪」
ハセヲ、アトリ、欅もブリッジを後にした。

[No.570] 2007/04/08(Sun) 10:38:36

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１２話　声 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―Λ　再誕する　反存在の　生贄―

ハセヲ「またレベルアップした。」
アトリ「思わぬ経験値稼ぎになりましたね。」
ハセヲ「ああ。でもカイト達をやったって奴の手がかりは無しだな。」
欅「AIDA反応は後一つですね・・・あ、いました！」
欅が指差した方を見ると、AIDAの黒点がブクブクと沸いていた。
ハセヲ「よし！いいぜ、来い、来いよ・・・俺は、ここにいる！スケェェェェェェェェィス！！」
相手のAIDAはAnna。数分であっさりデータドレイン出来た。
ハセヲ「へっ、軽いな。」
アトリ「・・・・・・・・・・・・」
ハセヲ「どうした、アトリ？」
アトリ「声が、聞こえました。」
欅「声？」
アトリ「はい、あのAIDAが消える時に・・・「クビア・・・ツヨイチカラ・・・」って・・・。」
ハセヲ「クビア・・・強い力・・・・・・？」
欅「一体それが何を意味するのか・・・後々分かるでしょう。ハセヲさん、とりあえず、八咫さんに報告しましょう♪」
ハセヲ、アトリ、欅はエリアを出た。

―ネットスラム　タルタルガ―

八咫「・・・ほう、AIDAの声がか・・・・・・」
アトリ「はい。」
ハセヲ「八咫、この言葉の意味、分かるか？」
八咫「現状では何とも言えない。そのままの意味なのか、続きがあるのか・・・・・・」
欅「とりあえず、今の所は他にAIDA反応はありません。ハセヲさん、そろそろ２回戦のお知らせが来るんじゃないですか？」
ハセヲ「そうだな、ちょっと見てくる。」
ハセヲはログアウトし、メールボックスをチェックした。
『２回戦のお知らせ
ハセヲチーム
（リーダー・ハセヲ）

ヘビ三兄弟
（リーダー・ヘテロ）
両チームはアリーナカウンターにて登録を行って下さい』
ハセヲ「２回戦の相手はあのヘテロか・・・あの時はAIDA感染していたとはいえ、あいつらの実力は本物だ。油断は禁物だな。」

―Ω　闘争都市　ルミナ・クロス―

実況「さあ、蒼明宮トーナメントも二回戦！本日の解説は、大火様にお願いしていたのですが・・・・・・どうやら今日は用事があるらしく、お見えになっていません。・・・さて、みなさんもご存知、無敗の三冠王、ハセヲチームの入場だぁぁぁぁぁぁぁ！！」
いつものようにPC名とレベルが表示される。
ハセヲ　LV１５７
アトリ　LV１５７
欅　LV１５７
実況「対するは、竜賢宮トーナメントにて決勝でハセヲチームと戦った、ヘテロチーム！！」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実況「・・・・・・おっと、どうしたのでしょう！ヘテロチームが来ておりません！遅刻かーーー！？」

それは１、２時間ほど前。
ヘテロチームはアリーナのためにレベル上げをしていた。
ヘテロ「今何レベだ？」
ア・ザンティック「１５６だな。」
ル・システィック「こっちは１５７だ。」
ヘテロ「俺は１５８。これくらい上げれば十分かな。」
エリアから出ようとした時。少し離れた所に黒い泡のような物が見え、その近くに少年のPCが１人いた。
ル・シス「おい、あれって！」
ア・ザン「おい！そいつから離れろ！」
そう言いながら３人共駆け寄っていった。
「邪魔・・・・・・するな！！」
ヘテロ「なっ！？」
AIDAから玉のような物が発射された。
それはヘテロに直撃した。
ヘテロ「うあああああああ！！」
続けざまにAIDAから玉が発射され、ア・ザンティックとル・システィックにも当たった。
ヘテロ「・・・・・・・・・」
ア・ザン「・・・・・・・・・」
ル・シス「・・・・・・・・・」
「やれやれ・・・お前らも間が悪いな、せっかく修復に専念しようと思ったのに・・・。」
少年はAIDAに向けて静かに言った。
「まあ、別にいいか。とりあえず、また適当に散って撹乱してくれ。かつて俺を倒した奴らは最近お前達に釘付けだ。派手にはやらなくていい、ただ邪魔をする奴は「今のこいつと同じ状態」にしてやれ。」
少年はそれだけ言って転送していった。
AIDAもしばらくその辺を漂った後消えていった。

[No.574] 2007/04/09(Mon) 19:26:00

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１３話　憑神VSAIDA (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

あの後、結局試合はハセヲチームの不戦勝となり、ハセヲ達は八咫に呼び出されて、タルタルガのブリッジに集まっていた。

―ネットスラム　タルタルガ―

ハセヲ「八咫、ヘテロ達は・・・？」
八咫「・・・・・・残念だが、ヘテロチームのプレイヤーは見帰還者となった。今は病院だ。」
八咫は事実のみを淡々と伝えた。
ハセヲ「ヘテロ達はAIDAにやられたのか！？」
パイ「ええ。PCの残骸データを見た所、AIDAによる破壊の後が見つかったわ。」
欅は知識の蛇の端末をいじっている。
欅「ダメですね・・・やはり、ヘテロ達がやられる直前から数分、エリアの監視が不可能になっています。」
ハセヲ「それって、カイト達と・・・」
八咫「同じ状況。その事からカイト達の件と今回の件、おそらく同じ相手だろう。」
アトリ「それが、AIDA<Cubia>・・・？」
八咫「現状ではその可能性がもっとも高い。」
不意にポーンという電子音と共に、ハセヲにショートメールが届いた。送信者は・・・・・・クーン。
『ハセヲ、急いで来てくれ！！やばい！！』
ハセヲ「クーン・・・！？まさか何かあったのか！？」
八咫「そのようだな。・・・現在、あるエリアにてAIDA反応が上昇している。エリアワードは、
Λ　過酷なる　黒船の　聖域。　・・・朔望、クーン、エンデュランスがいるエリアだ。」
パイ「ハセヲ！私とお嬢さんを誘って！八咫様と欅はここに残って調査を続けるから。」
ハセヲ「ああ！」
すぐにハセヲの下にアトリとパイのステータスが表示される。
ハセヲ「八咫、欅。AIDAの調査、頼む。」
八咫「勿論だ。」
欅「ハセヲさんも気をつけて！」

―Λ　過酷なる　黒船の　聖域―

ハセヲ「くそっ、結構モンスターが強い！」
パイ「メールが届いてからそろそろ１０分・・・仕方ないわ、お嬢さんも攻撃に回って！回復は、各自アイテムで行う！いいわね！」
アトリ「分かりました！」
パイの判断でアトリも攻撃に回り、一気にモンスターを蹴散らしていく。
そして獣神像前。
エン「くうっ・・・・・・」
朔「エン様！」
クーン「おいおい・・・冗談きついって・・・・・・」
３人の周りにはそこかしこにAIDAが大量にいた。個々の戦闘能力は碑文使いの３人の方が上だが、余りにも数が多く、押されている。
ハセヲ「クーン！！」
クーン「ハセヲ！」
ハセヲたちが駆けつけた。
ハセヲ「スケィス！！！」
アトリ「イニス！！！」
パイ「タルヴォス！！！」
３人の憑神が加わり、少しずつAIDAの数は減っていった。
クーン「・・・よし、ここが踏ん張り所だ！新緑の閃光！！」
朔「因縁の大輪！！」
エン「妖艶なる紅旋風！！」
AIDAの数は確実に減っていった。
パイ「復讐の宝珠！！」
アトリ「惑乱の飛翔！！」
AIDAの数も残り少なくなり、スケィスは鎌をしまい、データドレインの準備をした。
ハセヲ「まとめてやってやる！喰らいやがれぇぇぇぇぇ！！！」
巨大なデータドレインの玉で残りのAIDAはまとめて消え去った。
クーン「ふぅ～。サンキュ、ハセヲ。」
ハセヲ「クーン、あんまり無理するなよ。」
エン「ハセヲ・・・ありがとう・・・」
朔「ふ～、なんか疲れたわ。望、後宜しく～。」
望「え？う、うん。」
朔と望が入れ替わった。
望「ハセヲにいちゃん、朔たちをたすけてくれてありがとう。」
ハセヲ「別に、俺はやるべき事をやっただけだよ。」
望「それじゃ、ぼくいくね。ばいばい、ハセヲにいちゃん。」
望は近くのプラットホームを使ってタウンに転送していった。
ハセヲ「・・・？　望の奴、どうしたんだ？」
パイ「あの子最近、なんと言うか・・・そっけなくなったわね。」
ハセヲ達は少しの疑問を感じながらプラットホームで帰っていった。

[No.583] 2007/04/11(Wed) 16:37:06

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１４話　準決勝 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ハセヲの元に一通のメールが来た。
『準決勝
ハセヲチーム
（リーダー・ハセヲ）

星王
（リーダー・太白）
両チームはアリーナカウンターにて登録を行って下さい』
ハセヲ「太白達か・・・・・・・・・登録してこないとな。」

―Ω　闘争都市　ルミナ・クロス―

実況「さあ、蒼明宮トーナメントも準決勝！！本日は２回戦にてお越し頂けなかった、大火様においで頂きました！それでは、ハセヲチームに一言お願いします！」
大火「かっかっか！ひよっこが大きく育ったもんだな！」
ハセヲ　LV１６１
アトリ　LV１６１
欅　LV１５９
ハセヲ「だいぶレベル上がったな。」
アトリ「あのエリアの敵、強かったですもんね。」
実況「対するはアリーナの星、イコロの３人のチーム、太白チーム！」
大火「ほう、こいつらのチームが見れるとはな。こいつはおもしれえや、かっかっか！」
太白　LV１６３
天狼　LV１６２
揺光　LV１５８
太白「ハセヲ。どちらが真の力に対する理解があるか・・・この戦いで見極めよう。」
天狼「お前には仮がある。だが、勝負は勝負だ。」
揺光「何かアタシだけレベル低いね・・・でも負けないよ！」
観客席では。
パイ「相手はイコロの３人。さすがのハセヲたちも簡単には勝てなさそうね。」
クーン「そうだな。でも、決して勝てない相手でもないだろ。」
エン「ボクは・・・ハセヲを信じる・・・・・・」
パイ達からかなり離れた席では望が見ている。
望「ハセヲにいちゃん・・・・・・」
後ろから少年のPCが入ってきて、望の隣に来た。
「よかった、間に合ったみたいだね。」
望「これたんだ、シュウくん。」
シュウ「何とかね。」
実況「それでは、試合開始です！！！」
ハセヲ（太白の銃撃は厄介だ。注意しないとな・・・）
ハセヲは太白と１対１に持っていくために接近した。
天狼「させんぞ、ハセヲ！」
天狼が立ちはだかった。
ハセヲ「くそっ・・・」
揺光「ハセヲ、アンタはそれぞれで１対１に持っていこうとする作戦だろ？太白がアンタの戦いを分析してそう言っていたよ。」
太白「天狼と揺光の２人でハセヲを抑える。他の二人は私が引き受けよう。」
途端に太白は欅とアトリを撃ち始めた。
アトリ「きゃあ！」
欅「うわ！スキルを打つ間が無い！」
天狼「双極・明王烈破拳！！」
ハセヲ「くっ、反げ・・・」
『反撃！』
ハセヲ「いいっ！？」
揺光「天下無双飯綱舞い！！」
ハセヲは天狼に対し自分が反撃するつもりでスキルを出したが、逆に揺光に反撃された。
揺光「悪いな、ハセヲ！スキルは無駄だよ！」
あっという間にハセヲから青と紫のリングが出た。
太白「２人には事前に武器にジェットレンゲキをカスタマイズさせた。速攻が今回のテーマだ。」
『連撃！』
太白「塵球至煉弾！！」
雨のように銃弾が降り注いだ。
ハセヲ「くっそぉ！」
アトリ「ファリプ・・・」
『反撃！』
天狼「双極・明王烈破拳！！」
欅（普通にやっても確実に返される・・・どうしようか・・・）
実況「いきなりの猛攻！ハセヲチーム、早くもピンチです！」
大火「さって、こわっぱめ、これからどうするか・・・」
欅（そうだ！）「ハセヲさん！今から僕の言うとおりにして下さい！」
PTチャットで欅がハセヲに話しかける。
ハセヲ「何か策があるのか！？」
欅「揺光か天狼、どちらかがスキルを放ったら、ハセヲさんもスキルを！」
ハセヲ「でも反撃されるぞ！」
欅「僕を信じて下さい！アトリには既に指示を出してあります。」
ハセヲ「・・・分かった。欅、信じるぜ。」
揺光「天下無双飯綱舞い！！」
ハセヲ「今だな！反撃・・・」
『反撃！』
天狼「無駄だ！双極・明王烈破拳！！」
アトリ「今です！ラファリプス！！」
太白「させん！塵球至煉だ・・・」
『反撃！』
欅「ようやく近づけました♪環伐乱絶閃！！」
欅は太白への反撃を叩き込んだ。
天狼「しまった！あいつは全員がスキルを放ち、太白が無防備になるのを待っていたのか！」
欅「それだけじゃないですよ。アトリのラファリプスは反撃されていないからこっちのHPは回復しました。それに、離れていたら銃撃で一方的でした。でも反撃で近づけました。」
太白「っ・・・・・・まさかこんな穴が・・・」
欅「近づけばこっちの物です！」
欅は太白が銃を撃つ前に鎌で斬って攻撃をキャンセルさせている。
天狼「くそっ、揺光！頼む！」
揺光「あ、ああ！」
天狼「双極・明王烈破拳・・・」
『反撃！』
アトリ「レイザス！」
天狼「くそっ・・・」
実況「おおっと！欅選手の機転でハセヲチーム、ピンチを脱出！」
大火「それだけじゃねえ。天狼は今の攻撃でアトリに狙いを変えた。ハセヲ達が得意な１対１になったんだ。すげえのな、あいつ。よく頭が回るもんだ・・・」
それから１時間近く、激闘は続いた。
揺光「天下無双飯づｎ」
『反撃！』
ハセヲ「天下無双飯綱舞い！！」
揺光のHPが０になった。
揺光「しまった・・・」
天狼「揺光！」
アトリ「レイザス！」
天狼「ぐおっ！」
天狼のHPも０になった。
太白「くう・・・」
欅「結構近距離も強いですね・・・・・・」
アトリ「ラファリプス！」
太白「これだけは止めなくては・・・反げ」
『反撃！』
太白「！！」
ハセヲ「天下無双飯綱舞い！！」
とうとう太白のHPも０になった。
実況「試合しゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅりょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！凄まじい激闘！その戦いを制したのはハセヲチームだあああああああああああ！！！！！！」
大火「いい酒の魚になったな、かっかっかっかっか！！」
太白「・・・さすがだ、ハセヲ。」
天狼「どうやら、俺達もまだまだ修行が足りなかったようだな。」
揺光「ハセヲ、ここまで来たんだ！一気に優勝しちまいな！」
ハセヲ「ああ！！ここまで来たからには負けない！」
ハセヲ達はアリーナから出た。

[No.584] 2007/04/11(Wed) 18:33:46

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１５話　決勝戦 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―Ω闘争都市　ルミナ・クロス―

アリーナの外では、ハセヲ、アトリ、欅、パイ、クーン、エンデュランスが集まっていた。
クーン「ハセヲォ！やったな！」
ハセヲ「俺じゃねえよ。欅の機転のお陰だ。」
欅「機転なんてほどでも・・・相手チームが「反撃しようとする相手の隙を利用する」って手を使ってたから、僕はその手段をちょこっと応用しただけですよ♪」
パイ「でもあの状況で回復にまで手を回せるなんて、たいした物ね。」
ハセヲ「ああ。欅の案が無かったら、確実にこっちが負けていたからな。今回は欅の手柄だ。」
ハセヲの言葉に欅は照れくさそうにしていた。
欅「決勝戦は明日ですね。今日は遅いですし、ハセヲさんとアトリは今日は休んで明日レベル上げしましょう♪」
そう言って欅は転送していった。彼なりの照れ隠しだったのかも知れない。
ハセヲ「そういや、もう１１時半か。もう寝た方がいいかな。」
ハセヲがログアウトすると他のメンバーもログアウトしていった。
次の日、アリーナ決勝のメールが届くまでハセヲ達はレベル上げをしていた。
ハセヲ「今のレベルは？」
アトリ「１６７です。」
欅「１６６ですね♪」
ハセヲ「俺は１６７だな。もう少し上げたいが・・・メールが来たみたいだ。確認してくる。」

『決勝戦
ハセヲチーム
（リーダー・ハセヲ）

強光深影
（リーダー・シュウ）
両チームはカウンターにて登録を行ってください』
ハセヲ「シュウか・・・聞いたこと無いな。・・・登録してこないとな。」

―Ω闘争都市　ルミナ・クロス―

観客席にはパイ、クーン、エンデュランスがいた。
パイ「いよいよ決勝ね・・・」
クーン「大丈夫だろ、ハセヲなら。それより、朔望は？朔ちゃんならエンデュランスがいるから来るだろうし、望の方ならハセヲ達を見に来ると思ったんだがなぁ。」
パイ「私も一応ショートメールを送ってみたんだけど、「忙しい」ですって。」
クーン「忙しい？AIDAは出てないのにな・・・？」
実況「蒼明宮トーナメントもとうとう決勝戦！！猛者達を下し、ここまで勝ち上がってきた両チームの入場だあああああああああああああああ！！！！！！」
今回は両チームがいっぺんに転送され、一緒にPC名とレベルが表示された。
ハセヲ　LV１６７　　　　　　　　　　　　　　シュウ　LV１７０
アトリ　LV１６７　　　　　　　　　　　　　　朔望　LV１６５
欅　LV１６６　　　　　　　　　　　　　　　　シャドーマLV１６８
ハセヲ「望！？」
ハセヲが驚いたのも無理は無い。なんと相手チームに望がいたのだ。観客席のクーン達も驚いている。
クーン「な、なんで・・・！？」
パイ「・・・・・・・・・！」
望「ハ、ハセヲにいちゃん・・・ごめんなさい。シュウくんがいっしょにとーなめんとでようってさそってきて・・・」
シュウ「・・・やっぱり迷惑だったかな・・・・・・？」
シュウは申し訳無さそうな顔をしている。
ハセヲ「望・・・・・・。」
少し考えた後、ハセヲは口を開いた。
ハセヲ「望。あやまる必要なんかねえよ。お前は自分でトーナメントに出る事を選んだんだろ？だったらあやまる必要は無い、ただ言うなら・・・本気でかかって来い！」
ハセヲ、アトリ、欅は武器を構えた。
望「・・・うん！ぼくほんきでいくね、ハセヲにいちゃん！」
シュウ、望、シャドーマも武器を出した。
シュウは双剣士、シャドーマは拳術士のようだ。
実況「それでは、試合開始です！！！！！！」
実況の絶叫のような声と共に蒼明宮・決勝戦が始まった。

[No.598] 2007/04/12(Thu) 18:52:59

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１６話　ＡＩＤＡ (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

蒼明宮・決勝戦が始まった。
ハセヲ達はいつもの様にそれぞれで１対１を挑んだ。
ハセヲ「俺が相手だ！」
シュウ「錬装士なのに勝ち進めたなんて凄いね。僕も負けないよ！」
ハセヲとシュウは双剣での戦いを始めた。
ハセヲ「それにしても、お前の双剣、珍しいな。なんかのイベントのクリア報酬か？」
シュウの持っている双剣は、芥骨と同じ型だが、色が違う。
１本は真っ白で、１本は真っ黒である。
シュウ「分かんないんだ。最近、記憶があいまいなんだよ。ステータスも見れないし、ログアウトも出来ないし・・・」
ログアウトが出来ない。その言葉にハセヲに一筋の不安がよぎった。
ハセヲ（こいつ、一体・・・？いや、今は勝つ事だ！）
望「オルレイザス！」
いきなり望がスキルを放ってきた。
『反撃！』
アトリ「レイザス！」
望「わあ！」
ハセヲ「アトリ、サンキュ！」
アトリ「私が相手をします！」
望「うう、はんげききた・・・でもぼくまけないよ！」
シャドーマ「双極・明王烈破拳」
欅「反撃します！環伐乱絶閃！」
欅はシャドーマに対して反撃をしようとした。だが、
シャドーマ「グガアッ！」
シャドーマの声と共に周りに爆発が起き、欅が吹き飛ばされた。
ハセヲ「なっ！？」
アトリ「今のって・・・前に太白さんが使ってきたＡＩＤＡの剣と同じような・・・」
驚いているのはハセヲ達だけではなかった。
望「いまの・・・なに・・・？」
シュウ「すごいなぁ・・・あんなスキルもあるんだ・・・・・・」

実況「い、今のは・・・なんでしょうか！？シャドーマ選手の周りで爆発が起き、欅選手を吹き飛ばしました！！」
クーン「今のって、ＡＩＤＡの奴じゃないのか！？」
パイ「・・・・・・八咫様に報告をして、モニターをしてもらった方がいいわね。」
エン「ハセヲ・・・・・・」

ハセヲ「欅、大丈夫か！？」
欅「は、はい。でもＨＰが・・・・・・」
欅のＨＰは３割くらいになっていた。
アトリ「ファリプス！」
『反撃！』
望「ごめんね、アトリおねえちゃん・・・オルアンゾット！」
アトリは望の反撃に会い、ＨＰが削られた。
ハセヲ「くそっ！」
シュウ「さっきは驚いたね。続きといくよ！」
再び戦闘が始まった。
それから１０分後。
パイ「ハセヲ！」
ハセヲ「パイ！？どうしたんだ？」
パイ「八咫様からモニターの結果が届いたの。あのシャドーマとかいうＰＣ、ＩＤが確認不能になっているらしいわよ。」
ハセヲ「あいつも感染者なのか！？」
パイ「いえ、というよりも・・・あのシャドーマっていう奴自体から強いＡＩＤＡ反応が出てるらしいわ。」
ハセヲ「つまり？」
パイ「ＡＩＤＡは普通にやっても倒せない。シャドーマって奴は無視した方がいいわ。」
ハセヲ「分かった！」
ハセヲはすぐにＰＴチャットで指示を出した。
欅はターゲットを望に変更。
アトリは回復主体で、シャドーマがスキルを撃ってきたら、爆風に入らない距離からスペルで反撃。
その作戦のお陰で、シャドーマの強力な爆発を喰らわずに済んだハセヲ達はガンガン相手のＨＰを削っていった。
望は欅の攻撃でＨＰが尽き、シャドーマはアトリに足止めされていた。
シュウのＨＰも残り少なくなっていた。
シュウ「・・・・・・嫌だ・・・」
ハセヲ「？」
シュウ「死にたくない・・・死にたくない！！」
そう叫んだ後、シュウはハセヲに突っ込んできて、闇雲に双剣を振り回し始めた。
ハセヲ「なんだ！？く、くそっ！」
その動きは本来Ｔｈｅ　Ｗｏｒｌｄの仕様には無い動きである。
コントローラーのボタンをめちゃくちゃに押している訳でもない、本当にがむしゃらな動きなのである。
その時、シュウの後ろにシャドーマが忍び寄っていた。
シャドーマ「グガァ！」
そして仲間であるシュウを後ろから殴りつけた。
シュウ「うああぁっ！」
シャドーマ「イマ・・・ダァ・・・」
シャドーマの身体からＡＩＤＡの黒点が噴き出し、シュウに襲い掛かった。
ハセヲ「何！？・・・ちぃっ！」
ハセヲはスケィスを呼び、ＡＩＤＡと対峙した。

[No.611] 2007/04/13(Fri) 17:11:03

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１７話 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ＡＩＤＡの名は<Ｓｈａｄｏｗ>。
何とも言えない形だが、しいて言うならＧＵ＋のゾンビアトリ（上半身？はアトリではありません）のような形である。
尾の辺りを引きずっているような動き方をしている。
ハセヲ「また新種か・・・。」
ＡＩＤＡ<Ｓｈａｄｏｗ>が技を使った。
『ゴモラブリッド』
コボルブリッドの玉がゴモラのようになっているものを発射してきた。
ハセヲ「弾けるな・・・」
スケィスは鎌を振るい、全て弾いた。
ハセヲ「喰らえ！」
ホーミングショットを放ち、その全てがＡＩＤＡ<Ｓｈａｄｏｗ>に当たった。
ＡＩＤＡ「オ・・マ※・・モ・・・クッ＞・・＊ル・・・」
汚らしい声と共に電気の槍が何本も飛んできた。
ハセヲ「叩ききる！」
数本はずしたが、かなりの数を切り伏せた。
ハセヲ「どうだ・・・・・・な！？」
切りそびれた槍がスケィスの周りに集まってきた。
そして技名が表示された。
『ジハドフィールド』
次の瞬間、全ての槍の先から雷が発射された。
ハセヲ「うおっ！」
スケィスのＨＰが削れる。
ハセヲ「ちいっ！」
スケィスがホーミングショットを放つと、ＡＩＤＡ<Ｓｈａｄｏｗ>はスタンした。
スケィスはここぞとばかりにスラッシュを叩き込む。
それを数回繰り返すと、プロテクトブレイクされた。
それに乗じてスケィスはデータドレインを放った。
ＡＩＤＡ<Ｓｈａｄｏｗ>の姿が消えていく。
ＡＩＤＡ「・・・イ・・＜カ・・・テニ・・・イ＊・・ル・・ヒ％ンモ・・・＋ビ‘モ・・・・・・」
その言葉を残して、ＡＩＤＡ<Ｓｈａｄｏｗ>は消滅した。
ハセヲ「ふう・・・・・・」
アリーナに戻ると、シュウは倒れていた。
ハセヲ「おい！大丈夫か！？」
シュウ「げほ、ごほっ・・う・・・・・・うう・・・」
苦しそうにしながらもシュウは立ち上がった。
シュウ「い、今の・・・何・・・？」
ハセヲ「今のは・・・」
ハセヲが喋ろうとした瞬間、シュウはどこかに転送された。
ハセヲ「おい！？」

実況「これは・・・どういうことでしょう・・・？シャドーマ選手が消えて・・・シュウ選手は試合放棄・・・でしょうか・・・？と、とにかく、試合終了ーーー！！！リーダーのシュウ選手が試合放棄したことにより、タイトルマッチ進出はハセヲチームだぁ！」
パイ「・・・はい、八咫様。シャドーマ、いやＡＩＤＡはハセヲが駆除しました。・・・え？彼が、ですか？・・・分かりました。すぐにハセヲ達と、そちらに向かいます。」
クーン「どうした、パイ？」
パイ「話は後よ。八咫様がブリッジに集合ですって。貴方はエンデュランスと先に行って。私は、ハセヲ達と行くから。」
そして、それぞれの面々がアリーナを後にした頃。
ある認知外迷宮の奥深く。
シュウ「ふう、まったく気が抜けないな。『シュウ』を放置しておくと何するか分かったもんじゃない。まあいい。時間は稼いでくれたし、あとはタイトルマッチ分の時間があれば十分だろう。・・・今に見ていろ、モルガナの末裔ども・・・俺は絶対お前らを消す。そして俺を否定したこの世界を・・・・・・」
そこまで言ってシュウはどこかに転送していった。

[No.612] 2007/04/13(Fri) 18:10:05

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１８話　正体 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

―ネットスラム　タルタルガ―

ブリッジには八咫、クーン、エンデュランスに加え、修復が済んだ三蒼騎士がおり、今ハセヲ、アトリ、欅、パイ、朔望が入ってきた。
ハセヲ「八咫、話は？」
八咫「うむ、先ほどのトーナメントの時だが、試合開始直前にルミナ・クロスのデータ容量が肥大化し、試合終了と共に通常の状態に戻る、という現象が確認された。」
クーン「さっきのＡＩＤＡのせいか？」
八咫「いや、あれは今までに無いパターンだ。今までのＡＩＤＡなら、データ容量が肥大化したりはしない。それにそのデータ容量が半端な量ではない。おそらくあの時ルミナ・クロスにはクビアＰＣがおり、試合終了とほぼ同時に移動した、というのがもっとも確立が高い。そしてその推測が正しければ・・・・・・」
望「・・・・・・シュウくんがくびあＰＣ・・・なの・・・？」
望の声には少し悲しみが入っていた。
八咫「その疑いが最も濃いだろう。」
ハセヲ「今のシュウの居場所は！？」
八咫「おそらく認知外迷宮。知識の蛇のシステムを持ってしても干渉出来ない場所にいる。エリアの特定自体は済んでいる。シュウが最後に転送されたエリアは、
Λ　先見えぬ　反存在の　犠牲者　だ。」
ハセヲ「よし、行くぞ！」
望「ハセヲにいちゃん・・・ぼくもつれてって！」
ハセヲ「望・・・分かった。」
八咫「では、アリーナ用のレベル上げも兼ね、ハセヲ、朔望、それにアトリで行って貰う。」
ハセヲ「ああ。行くぞ、アトリ、望！」
アトリ「はい！」
望「うん！」
アトリと望のステータスが表示されたのを確認し、ハセヲ達はカオスゲートに向かった。

―Λ　先見えぬ　反存在の　犠牲者―

ハセヲ達はデータサーチを行い、認知外迷宮に来た。
パイ「ハセヲ。」
ハセヲ「パイ？どうした？」
パイ「その認知外迷宮はそれそのものがＡＩＤＡに侵食されているわ。出てくるモンスターにも気をつけて。」
パイが言った通り、出てくるモンスターは皆異常をきたしており、ステータスが普通ではなかった。
ハセヲ「なんなんだ、このパワーは！」
アトリ「これは普通じゃないですね・・・」
襲い来るモンスターを退け、奥深くに行くと、そこにはシュウがいた。
望「シュウくん！」
望はシュウに駆け寄った。
シュウ「・・・・・・誰？」
望「え？」
次の瞬間、シュウのすぐ横にＡＩＤＡが沸き、望に向けてレーザーを放った。
望「わあ！」
ハセヲ「望！」
ＡＩＤＡが追撃をしようとしてきた。
ハセヲ「くっ！」
ハセヲが憑神を呼ぼうとした時。
シュウ「やめてくれ！」
シュウがそう叫び、ＡＩＤＡの前に立って静止した。
ハセヲ「・・・従った・・・！？」
ＡＩＤＡは攻撃をやめた。そして、少しすると消えていった。
ハセヲ「お前・・・・・・？」
シュウ「・・・っ・・う・・・」
とても苦しそうにしながら、シュウは口を開いた。
シュウ「君は・・・誰・・・？僕を知ってるの・・・？」
ハセヲ「お前、何を言って・・・」
ハセヲが言葉を続ける前に、シュウは喋りだす。
シュウ「僕は誰・・・？何でここにいるの・・・？」
アトリ「シュウさん・・・覚えてないんでしょうか・・・」
シュウは壁のほうに向けて歩いていった。
シュウ「僕を呼んでる・・・誰・・・？」
突然激しいノイズが走り、シュウは転送されて行った。
ハセヲ「どうしたんだ、一体・・・」
望「ハセヲにいちゃん・・・・・・」
望は起き上がった。
ハセヲ「望！大丈夫か！？」
望「うん・・・」
ハセヲ「とりあえず、タウンに戻ろう。」
ハセヲ達も近くのプラットホームを使い、転送していった。

[No.617] 2007/04/14(Sat) 21:20:36

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　１９話　タイトルマッチ (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

『タイトルマッチ
ハセヲチーム
（リーダー・ハセヲ）

究極三王
（リーダー・餓閃）
両チームはカウンターにて登録を行って下さい』

―Ω　闘争都市　ルミナ・クロス―　

ハセヲ達は控え室で時間を待っていた。
ハセヲ「ついに来たな・・・。」
アトリ「宮皇の３人はＡＩＤＡに感染しているんですよね？」
欅「あの３人はＡＩＤＡの影響でパラメータが普通ではありません。とにかく、ＡＩＤＡを完全に引きずり出してデータドレインするまでは、耐えるしかありません。」
ハセヲ「そうか・・・・・・・・・・・・そろそろ時間だ。行くぞ。」
アトリ「はい！」
欅「頑張りましょう♪」

実況「ついに！ついに蒼明宮タイトルマッチが始まります！！血に飢えた野獣と、無敗の死神！果たして頂点を手にするのはどちらでしょうか！！」
いつも通りに名前とレベルが表示された。
ハセヲ　ＬＶ１７３　　　　　　　　　　　　餓閃　ＬＶ１８１
アトリ　ＬＶ１７３　　　　　　　　　　　　屍志　ＬＶ１８０
欅　ＬＶ１７３　　　　　　　　　　　　　　冥零　ＬＶ１７８
餓閃「オ前らハ、満タしてクれるノカ・・・？」
ハセヲ「？」
屍志「飢えト・・・渇キ・・・どレだけヤっテモ、足リナい・・・。」
ハセヲ「何言ってるんだ・・・？」
冥零「強キチカら・・・全テを・・・ヨコせ・・・」
それぞれの身体からＡＩＤＡの触手が伸び、それぞれの武器に絡まっていった。
ハセヲ「来るぞ！」
アトリ「はい！」
欅「いつでも！」
ハセヲ達は武器を取り出した。
餓閃・屍志・冥零「喰ワせロォォォォォォォォ！！！」
３人は一気に突っ込んできた。
ハセヲ「アトリは回復してくれ！俺と欅で食い止める！」
アトリ「はい！
ハセヲと欅は数歩前に出て、３人と対峙した。
餓閃「うグルアっ！」
餓閃は力任せに大剣を振った。
ハセヲ「うおっ！」
ハセヲはくらう前にガードしたが、その衝撃はリアルのプレイヤーにまで響いた。
ハセヲ「いってぇ・・・」
欅「ハセヲさん！痛がってる暇もありませんよ！」
３人は次々と攻撃してきた。ガードしているのが精一杯である。
屍志「グろフぁ！」
欅「うわあっ！」
屍志のため攻撃で欅が吹っ飛んだ。
ハセヲ「欅、大丈夫・・・・・・か！？」
欅のＨＰは今の一発で４分の１が削られていた。
欅「僕は平気です！オリプス！」
欅は事前にアイテムで習得したオリプスで回復した。
冥零「がガ・・ギア！」
冥零の方からオルレイザスが飛んできた。
ハセヲ「おわっ！」
ハセヲはガードしたものの、削りダメージは１ヒット辺り１００を越えていた。
ハセヲ「まともに喰らったら２、３発で逝きそうだな・・・。」
突然、餓閃がスキルを放ってきた。ハセヲはまだガードが解けず、反撃は出来ない状態だった。
ハセヲ「まず・・・」
『反撃！』
突然、後方からレイザスが飛び、まっすぐ餓閃を撃ち抜いた。
アトリ「ハセヲさん！大丈夫ですか！？」
ハセヲ「アトリ・・・助かった！」
ハセヲは内心驚いていた。アトリが自分の判断で回復から攻撃に転じたからである。
ハセヲ（アイツも・・・変わったな・・・）
餓閃の攻撃をガードしながらふとハセヲはそんな事を考えていた。
屍志「ごボルア！」
『反撃！』
欅「環伐乱絶閃！」
欅は屍志に対して反撃をしたが、全ヒットしてもたいしたダメージは無かった。
欅「思った以上に、パラメータが改竄されてる・・・。」
アトリ「ラファリプス！」
アトリの呪紋でハセヲ達は回復した。
ハセヲ「ん・・・？あいつら、全く反撃してこない・・・？」
不思議に思ったハセヲはスキルを放ってみた。
ハセヲの思ったとおり、相手の三人は攻撃のためにスキルは使ってくるが、反撃には全く使ってこないのだ。
ハセヲ「そうか！２人共、撃てる時はバンバンスキル使っていくぞ！」
アトリ「分かりました！」
欅「スキルメインですね！」
そして３人はスキルをガンガン使って攻めていった。
ダメージは相変わらず少ないが、何度も何度も放ち、少しずつＨＰを削っていった。
そして相手３人のＨＰが半分をきった頃。
突然、３人の周りにＡＩＤＡの黒点が湧き出した。
３人の姿が見る見るうちに変わっていき、コルベニク１ｓｔのような姿になった。
両肩と背中からＡＩＤＡの触手が生えている。
名前は、ＡＩＤＡ<ultimate>。
ハセヲ「来たな！スケェェェェェイス！！！」
ハセヲはスケィスを呼び、ＡＩＤＡと対峙した。
ハセヲ「ぶっ倒してやる！」

[No.646] 2007/04/25(Wed) 18:06:01

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２０話　究極 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

ＡＩＤＡ<ultimate>は針のような弾をひたすら放ってきた。
スケィスはその全てを鎌で切り伏せていく。
時々リロードでもするように動きが一瞬止まるため、その隙を狙ってショットを放つ。
スタンしたら接近して鎌で斬りつける。
恐ろしくワンパターンな戦い方だが、ＡＩＤＡ<ultimate>には結構効いているようだ。
ＡＩＤＡ<ultimate>が技を放った。
『異型ノ傷痕』
ＡＩＤＡ<ultimate>が接近し、三本の触手で斬りつけてきた。
スケィスはダッシュでかわし、背後からショットを放った。
背後からショットを撃つとＡＩＤＡ<ultimate>はあっさりスタンした。
そのまま背後から斬りつけるとＡＩＤＡ<ultimate>のＨＰが無くなった。
ハセヲ「やけにあっさり倒せたな・・・？」
そう思った時、ＡＩＤＡ<ultimate>が技を放ってきた。
『果テ無キ再誕』
次の瞬間、空だったＡＩＤＡ<ultimate>のＨＰは満タンまで回復していた。
ハセヲ「何！？」
それにただ回復しただけではなく、よりスピードやパワーが増していた。
ハセヲ「さっきより強くなってやがる・・・」
ＡＩＤＡ<ultimate>がまた技を放ってきた。
『破滅ノ流星雨』
途端に空から炎の弾が大量に降り注いできた。
スケィスはダッシュでかわし続けたが、一発喰らい、残りの全弾を喰らった。
ハセヲ「くそったれ！」
スケィスはショットを放ち、ＡＩＤＡ<ultimate>をスタンさせ、斬りつけた。
それを繰り返し、ＡＩＤＡ<ultimate>のＨＰを０にした。
しかし、またＡＩＤＡ<ultimate>は技を放った。
『果テ無キ再誕』
ハセヲ「またやる気かよ！これじゃきりがねえ！」
ＡＩＤＡ<ultimate>のＨＰが回復しようとした時、いきなりどこからともなく蒼い玉が三つ飛んできて、蒼炎に包まれたＰＣが三人、ＡＩＤＡ<ultimate>に突っ込んでいった。
カイト「だああああ！！」
バルムンク「はああああ！！」
オルカ「うおおおお！！」
ＡＩＤＡ<ultimate>が回復する前に三人がＡＩＤＡ<ultimate>を斬りつけ、プロテクトブレイクした。
スケィスはすかさずデータドレインの準備をした。
ハセヲ「助かった！行くぞ！」
スケィスはデータドレインを放った。
ＡＩＤＡ<ultimate>の姿が消えて無くなった。

[No.669] 2007/04/29(Sun) 09:39:29

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２１話　緊急 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

『ネットスラムのブリッジに来られたし。』
アリーナを出た瞬間、ハセヲ達に届いた八咫からのショートメールである。
ハセヲ達はすぐにネットスラムに向かった。

―ネットスラム　タルタルガ―

八咫「揃ったな。単刀直入に言おう。クビアＰＣの居場所が分かった。」
ハセヲ「シュウの場所がか！？どこだ！？」
八咫「君がアリーナでＡＩＤＡを駆除した時、調査のため泳がせておいた弱いＡＩＤＡ達があるエリアに集結し、認知外迷宮に消えた。そのエリアを調べたところ、膨大なデータの塊がある事が発覚した。この認知外迷宮に奴がいる可能性はきわめて高い。」
クーン「おお！いよいよ決戦か！」
クーンはガッツポーズをしながら言った。
八咫「うむ。今回の相手はＡＩＤＡに加え、クビアもいる。ここにいる碑文使い全員で出向き、総力でＡＩＤＡとクビアを駆除する。カイト達はＡＩＤＡやクビアの気を引きつけるため、エリアでＡＩＤＡを倒してくれ。」
カイト「了解！」
オルカ「分かった。」
バルムンク「行くぞ！」
三蒼騎士はブリッジを後にした。
欅「僕は事前に作ったジャマープログラムでＡＩＤＡやクビアが逃げられないようにします。」
八咫「頼んだぞ、欅。ハセヲ、エリアには特殊なプログラムを走らせてある。ＰＴを組む必要は無い。」
ハセヲ「どういう意味だ？」
八咫「エリアに居るＰＣ全員がＰＴを組んだ状態になるプログラムを使った。ついでに、エリア内のモンスターは消去した。万全の体勢で決戦に臨むぞ。」
欅「エリアワードは、
　　Λ　疎まれし　反存在の　結末　です。」
ハセヲ「分かった。そういえば、八咫。」
八咫「何かね？」
ハセヲ「あいつは・・・シュウは何者なんだ？」
八咫「・・・・・・・・・ハセヲ。彼は未帰還者だ。」
ハセヲ「・・・どういう事だ？」
八咫「クビアが消えた時、いや、消えたと思われた時、クビアはあるＰＣを見つけた。それがシュウだ。クビアは彼の精神をThe World内に閉じ込め、ＰＣに癒着したのだ。」
クーン「そういえば、The WorldがまだＲ：１だった頃にも、似たようなことが起こったよな？」
八咫「なぜそのようなことをしたのかは不明だが、仮説としては、我々の様に、力を引き出すための「適格者」が必要だったのかもしれない。」
ハセヲ「今のクビアは、憑神の様な状態って事か？」
八咫「そういうことになる。」
欅「ハセヲさん、彼と彼によって見帰還者になったプレイヤーを救うには、クビアが完全に表面に出ている状態でデータドレインを行ってください。そうすれば、今のクビアなら十分に倒せます。」
ハセヲ「ああ。みんな、行くぞ！」
碑文使い一同はカオスゲートに集まり、エリアに転送した。

―Λ　疎まれし　反存在の　結末―

ハセヲ「本当にモンスターがいねえ・・・。」
クーン「先を急ごう。」
少し進むと、認知外迷宮の入り口があった。

―認知外迷宮―

ハセヲ「こっちにも何にもいねえ・・・。」
八咫「認知外迷宮でも効果はあったようだな。」
パイ「急ぎましょう、ハセヲ！」
奥深くまで行くとまたデータの歪みがあった。
ハセヲ「この奥か・・・。」

そこは何もない真っ白白な空間である。
そこに７人の碑文使いが転送されてきた。
ハセヲ「ここか・・・」
アトリ「聞こえる・・・音が・・・怒ってる・・・？」
クーン「俺達がここに来たからじゃないのか。」
するとどこからともなく、１体のＰＣが現れた。
ハセヲ「シュウ・・・！？」
両肩からＡＩＤＡの触手が生え、体中がどす黒く変色しているが、それは確かにシュウである。
シュウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シュウの両腕にＡＩＤＡの触手が絡みつき、鋭い剣のようになっていった。
ハセヲ「・・・来るぞ！」
アトリ「はい！」
クーン「分かった！」
八咫「うむ。」
朔「ウチらはＯＫや！」
エン「大丈夫だよ、ハセヲ・・・」
パイ「こっちも万全よ！」
全員の声が聞こえた瞬間、シュウはＡＩＤＡの黒点を纏って突っ込んできた。
シュウ「うガあＡァぁあaアアァあ！！！」
ハセヲ「掛かって来やがれ！！」

[No.682] 2007/04/30(Mon) 18:54:02

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２２話　決戦 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

突っ込んできたシュウは刃物のようになった腕でハセヲとクーンに斬りつけて来た。
ハセヲ「うお！」
クーン「削りダメージが結構あるな・・・。」
すぐさまアトリが回復する。
エン「閻魔大車輪！」
朔「オルバクドーン！」
背後からエンデュランスと朔がスキルを放つ。
シュウは苦しんでいるようだが、ダメージは微々たる物であった。
八咫「ラプコープ！ラプポープ！」
パイ「活力のチャーム！気迫のチャーム！」
八咫とパイが後方で能力アップのスペルやアイテムを使いまくる。
シュウ「ウゥu・・・あアぁ・・・Ａァア！」
シュウが飛び上がり、落下した衝撃で周囲に衝撃波が飛んだ。
近くにいたエンデュランスがそれを喰らい、一撃でＨＰが０になった。
ハセヲ「げっ！？」
クーン「なんだ、あのパワーは！？」
アトリ「リプメイン！」
アトリのスペルでエンデュランスが復活し、朔がアイテムで回復させる。
エン「ハセヲ、気をつけて・・・まともに喰らったらあっさりやられるよ・・・」
ハセヲ「分かった！」
攻撃を喰らう度に即死クラスのダメージを貰うため、ハセヲ達は苦戦していた。
シュウ「・・ァa・・うゥ・・・」
シュウの背中でＡＩＤＡの黒点がボコボコと沸いている。
シュウ「ワぎャぁaあaＡaアァa！！！！」
背中からもＡＩＤＡの触手が１本生えてきた。先が銃剣のようになっている。
ハセヲ「なに！？」
クーン「これからが本番ってことか！」
アトリ「回復します！」
アトリはラファリプスで全員の体力を回復した。
八咫「能力アップはアイテムの方がいいな・・・」
八咫はパイと共に騎士の奥義・剣士の奥義・法術士の奥義・占星術士の奥義を全員にかけていく。
シュウ「うァaアＡあぁaァ！！」
背中の触手からアルゴルレーザーのような物が発射された。
朔「アカン！喰らう！」
エン「うっ・・・！」
パイ「きゃあ！」
朔、エンデュランス、パイがレーザーを喰らい、即死級のダメージを受けた。
ハセヲ「くそっ！」
ハセヲは３人が死亡表示になる前に快癒の雨を使い、体力を回復させた。
朔「おおきに！」
エン「ありがとう・・・」
パイ「ありがとっ！」
３人はすぐさま戦線に復帰する。
背中の触手が増えた事で攻撃はさらに激しくなったが、７対１である事もあって、ハセヲ達は押していた。
シュウ「aぁァ・・・い・・・ゃ・・・ダ・・・」
ハセヲ「？」
シュウは突然力が抜けたようにぐったりした。
ハセヲ「何だ・・・？」
クーン「気をつけろ、ハセヲ。隙を伺ってるだけかも知れないぞ。」
シュウ「・・・・・・・・・・・・準備完了だ。」
突然、シュウの様子が豹変した。
ハセヲ「な！？」
シュウ「俺はクビアだ。こいつの精神に住み着いてるのさ。」

ポーン・・・・・・・・・・・・

シュウ（クビア）の体に青白い紋章が浮かび上がった。
ハセヲ「何・・・！？」
クビア「今度こそお前らを消す。はああああああああ！！！！」
シュウの姿が変化し、スケィス１stのような姿になった。
スケィスよりもどす黒く、体中に青白い紋章が浮かび上がっているが。
クーン「あれは・・・憑神！？」
パイ「おそらく、近い物ね。」
八咫「ハセヲに全ての碑文を結集するぞ。ハセヲ、スケィスを。」
ハセヲ「ああ！」
碑文使い達が粒子状になり、次々とハセヲと同化していく。
その時、どこからともなく他と同じような碑文の光が飛んできた。
ハセヲ「これって・・・まさか・・・」
オーヴァン（ハセヲ・・・俺も、手を貸そう。「再誕」の碑文だ・・・）
飛んできた光から声が聞こえた。
ハセヲ「オーヴァン・・・ありがとう・・・！」

ポーン・・・・・・・・・・・・

ハセヲ「俺は！」
アトリ「私は！」
クーン「俺は！」
八咫「私は！」
望＆朔「ぼく（ウチ）は！」
エン「ボクは！」
パイ「私は！」
オーヴァン（俺は！）
「ここにいる！！」
「スケェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェィス！！！！！！！！！」
全員の掛け声に呼応し、スケィスが姿を現した。
クビア「お前ら全員、消してくれるわぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
ハセヲ「これが最後だ！全てを終わらせる！！行くぞぉ！！！」

[No.690] 2007/05/01(Tue) 12:06:11

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２３話　スケィスＶＳクビア (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

スケィスは光の鎌を取り出した。
クビアも似たような黒い鎌を出した。
ハセヲ「おおおおおおおおおお！！！」
クビア「はあああああああああ！！！」
スケィスとクビアの鎌が何度もぶつかり合い、火花の様なものが散る。
スケィスは一旦距離を置き、ショットを乱射する。
クビアは手から雷を放ち、それを撃ち落とす。
ハセヲ「何なんだ、こいつ・・・。」
クビア「喰らえ！」
クビアは目の前の空間を斬ると、空間に裂け目が出来た。
クビア「『異邦からの急襲』！」
その瞬間、裂け目からアルゴルレーザーが飛んできた。
ハセヲ「うおっ！？」
スケィスは間一髪避けた。
ハセヲ「くそっ・・・」
パイ（ハセヲ！みんなの碑文の力を使いなさい！）
ハセヲ「ああ！行くぞ！ホーミングショット！」
スケィスの背中の光の槍がクビアに向けて飛ぶ。
クビア「こんな物・・・！」
クビアはあっさりと回避した、が。
ハセヲ「引っ掛かったな！」
外れた光の槍がスケィスの元に集まる。
ハセヲ「『極刑の聖杭』！」
一旦集まった光の槍が凄まじい勢いでクビアに向かって飛んでいく。
クビア「ちぃっ！」
８発中２発だけが当たった。
ハセヲ「まだまだ！」
スケィスはクビアの前にダッシュで移動した。
クビア「この野郎！」
クビアはスケィスを鎌で斬った。しかし、斬ったスケィスはぼやぼや光りながら消えた。
ハセヲ「『反逆の陽炎』！」
スケィスはいきなり背後から現れ、クビアを鎌で斬った。
クビア「ぐおおっ！！」
クビアは一旦距離を取り、空間を切り裂いた。
クビア「『異邦からの急襲』！」
今度は裂け目からバスカルブリッドが大量に飛んできた。
ハセヲ「『因縁の大輪』！」
スケィスは鎌で作った巨大なチャクラムを飛ばした。
因縁の大輪はバスカルブリッドを全て斬り落とし、クビアに当たった。
クビア「ぐおおあああ！！！」
クビアの体には大きな切り傷が出来た。
ハセヲ「お前は使い手としっかり意思の疎通が出来てない。意思の疎通が出来てなければどれだけ強くても意味が無い！」
クビアはその場で動かない。
クビア「・・・・・・どうして・・・」
ハセヲ「・・・？」
クビア「どうして皆、俺を否定する！？俺を殺そうとする！？」
ハセヲ「なっ・・・！？」
突然の言葉にハセヲは言葉を失った。
クビア「俺は・・・！俺はただ、「ここ」に生み出されただけなのに！！何の目的も無く、ただ「ここ」に居ただけなのに！！」
その声はほんの少しだが、泣いている様な声が混じっていた。
クビア「・・・・・・俺は生まれた理由が無かった。何も分からず、ただ生まれただけだった。誰からも必要とされず、生まれる度にあらゆる者に殺されそうになった。７年たった今でも変わらずにな。何故だ！？何故皆俺を消そうとする！？何故俺を否定する！？俺は・・・俺は・・・「ここ」で生きていたいだけなのに！！！！」
ハセヲ「・・・・・・・・・お前・・・」
クビア「どけえぇ！！俺の邪魔・・・すんじゃねえええええええええ！！！」
クビアは鎌を思い切り振ったが、スケィスにはかすりもしなかった。
ハセヲ「・・・・・・悪いが、未帰還者を元に戻すために、俺はお前を倒す！」
スケィスは鎌を振った。鎌はクビアをまともに捕らえた。
クビア「くはっ・・・」
吹き飛んだクビアは動かなくなった。
スケィスは鎌をしまい、データドレインの準備をした。
ハセヲ「お前の気持ち、分からない訳じゃない。だが、俺も・・・俺達も負けられないんだ！」
スケィスはデータドレインを放った。
クビア（くそ・・・今度こそ・・・終わりか・・・俺は・・・死ぬのか・・・？）
クビアがそう思った時、声が聞こえた。
（諦めたらそこで終わりだよ！）
クビア（シュウ・・・？何でお前が・・・？）
シュウ（手を貸すから・・・一緒に戦おう！）
クビア（何でお前・・・お前を閉じ込めたのも、苦しめたのも俺だぞ？何でそこまで出来る？）
シュウ（それは生きるために仕方なくやったんだし・・・それに、誰からも必要とされない気持ち・・・少しだけ、分かるから・・・）
クビア（・・・・・・・・・すまないな）
次の瞬間、今までよりさらに速くダッシュし、データドレインをかわした。
ハセヲ「何！？」
クビア「・・・はっ！」
クビアは空間を切り裂いた。
クビア「『異邦からの急襲』！」
裂け目から凄まじいスピードの雷が大量に飛んできた。
ハセヲ「速い！」
スケィスはかわしきれず、喰らってしまった。
ハセヲ「何だ・・・急に・・・？」
クビア「・・・俺は生き延びる。こいつと一緒に。」

[No.692] 2007/05/01(Tue) 18:34:15

.hack//G.U. 終ワラナイ黄昏　２４話　終決 (No.512への返信 / 1階層) - 司楚

クビア「『異邦からの急襲』！」
ハセヲ「『苛烈なる萌芽』！」
クビアは空間を切り裂き、雷を飛ばす。
ハセヲはショットを発射し、それを爆発させることで雷を防いだ。
ハセヲ「『四輪滅光波』！」
スケィスの前に４つの円盤が召還され、そこから光線が飛んだ。
クビア「『異邦からの急襲』！」
クビアが切り裂いた空間の裂け目からレーザーが飛び、四輪滅光波を撃ち消した。
ハセヲ「『妖艶なる紅旋風』！」
スケィスは回りに薔薇の花びらの様なものを纏い、クビアに突撃した。
クビア「『異邦からの急襲』！」
空間の裂け目から巨大な根っこのような物が生えて、スケィスを止めた。
ハセヲ「はああああああ！！」
スケィスの纏った物も消えたが、巨大な根っこも削られて消えた。
クビア「くそっ！」
ハセヲ「打ち消せたか・・・」
クビアがさらに追撃をしようとした時。
突然クビアの周りにＡＩＤＡが大量に沸いて出た。
そしてその全てがクビアにとり憑いた。
クビア「ぐああああああああああああああ！！！」
ハセヲ「何！？」
ＡＩＤＡは見る見るうちにクビアを侵食していく。
クビア「うオoオおォぉo・・・！」
ハセヲ「マジかよ・・・・・・」
ＡＩＤＡに侵されたクビアは力任せにスケィスに襲い掛かってきた。
ハセヲ「力がすげえ・・・でもそれだけじゃ無駄なだけだ！」
ハセヲはクビアを弾き、その隙に鎌で斬りつけた。
そして距離を取った。
スケィスの背中に凄まじい力が集まっていた。
ハセヲ「終わらせるぞ・・・！『根絶の流星雨』！！」
スケィスの背中から光弾が発射され、空中で弾け、光の槍が嵐の様に降り注いだ。
クビア「グぎャＡaぁァaアぁァあＡa！！！」
クビアは根絶の流星雨をまともに喰らい、ついにプロテクトブレイクした。
ハセヲ「今度こそ・・・全てを終わらせる！！！」
スケィスはありったけのパワーを込めてデータドレインを放った。
クビアの体の全てのＡＩＤＡをドレインすると、ＰＣのシュウの姿に戻った。
元に戻ったハセヲ達はシュウの元に駆け寄った。
ハセヲ「おい！しっかりしろ！」
シュウ「ク・・ビ・・・ア・・・が・・・・・・」
シュウが途切れ途切れに喋りだす。
ハセヲ「どうした？」
シュウ「クビアが・・・データ・・ドレインから・・庇ってくれた・・・」
ハセヲ「クビアが？」
シュウ「お前は生きろって・・・もし俺が生きてたら、また「ここ」で会おうって・・・・・・」
ハセヲ「そうか・・・・・・・・・・・・おい！？」
シュウのＰＣはデータがあちこち破損し、消えかけていた。
ハセヲ「おい！？大丈夫か！？」
次の瞬間、シュウのＰＣは消えてなくなっていた。

―ネットスラム　タルタルガ―

ブリッジに７人の碑文使いが戻ってきた。
ハセヲ「おう、欅。」
欅「ハセヲさん、やりましたね♪」
ハセヲ「・・・ああ。」
八咫「欅。ここ最近に生まれた未帰還者達は？」
欅「多少の個人差がありますが、ほぼ全員リアルに復帰したようです。」
ハセヲ「シュウのプレイヤーは！？」
欅「どうやら、復帰出来たようですよ。」
その言葉にハセヲは安堵する。
八咫「皆聞いてくれ。強力なＡＩＤＡやクビアは消えたが、全てのＡＩＤＡが消えた訳ではない。ＣＣ社のデパッカーでも消せる程度のレベルのものばかりだが、各自見つけ次第駆除してくれ。このThe Worldにいる全ての人間に、夕暮れ竜の加護のあらんことを。Ｇ.Ｕ.解散！」
八咫の言葉の後、全員はブリッジを後にした。
するとハセヲの元に１通のショートメールが届いた。
『送信者　シラバス
　ハセヲ、今から僕とガスパーと一緒にクエストやらない？』
ハセヲ「・・・・・・たまにはThe Worldを普通に楽しむか・・・」
ハセヲはネットスラムを後にした。

.hack//G.U.　終ワラナイ黄昏　　終

ふう、この話はひとまず終わりました。
今度はシュウが主役の話でも作ろうと思っています。
お暇があれば見てくださいね。
皆様に夕暮れ竜の加護のあらんことを。

[No.694] 2007/05/01(Tue) 20:23:26