真の第3次ネットワーククライシスが防がれてからもう5日たつ。 目的を無事終えたG.U.は今回の一件を終えて解散、それに伴いレイヴンも解散となった。 そして碑文使いとしての仕事を終えた俺たちは、今1人のプレイヤーとしてこの『世界』を楽しんでいる。
――悠久の古都・マク・アヌ―― 元・レイヴンのあったここ初級@HOMEでは、咫八の計らいにより俺、クーンはこの場所に”お悩み相談所”を作った。誰でも入れる、新しいタイプのギルドみたいなものだ。 今回のことで、少しでもこの『世界』で困る人間がいないように、と思って作ってもらったものだ。 一応モルガナ八相全員が相談役ということになってはいるのだが、どうも俺以外には滅多に誰もいない。・・・なんでだ? ・・・ということで、今も俺しかいない。ハハハ・・・ハァ。何で律儀にこんなことやってるんだ?俺。 しかも、どうやらまだあまりここは有名ではないらしく、相談相手もほとんど来なかった。今日もかれこれ2時間ここにいるが、誰も来ない。・・・ナンパにでもいこうかな・・・。 とそのとき、扉が開いて、1人のPCがここにはいってきた。
「お、モテヲォ!じゃなくてハセヲ!」 「・・・会うたびにいいやがって・・・」
・・・確かに話しかけられるたびにこんなことをいっている気がするが、気のせいだな、きっと。
「で、今日はめずらしく相談受ける役やってくれるのか?」 「・・・いや、今日は相談しに来た」
そういってハセヲは俺の前にテーブルを挟んで椅子に座った。もちろん俺も座っている。 さぁて、コイツの悩みはなんだろうなぁ・・・。
「で、今日はどうしたんだ?」 「実はさ・・・お前に、もてる極意をおしえてもらいたいんだ」
・・・何?
「もう1度言ってみろ、ハセヲ」 「いや、だから・・・もてる極意を」 「7股もしやがってるクセに何言ってやがるんだモテヲォ!!」 「な、何切れてんだよ、クーン!?だってお前メールで女の子のことならなんでも相談に乗るって」 「嫌味にしかきこえねぇよ!それにテメェには前に極意を教えたはずだ!!」 「アレは字数オーバーで」 「俺が2時間かけて書いたメールが字数オーバーだと!?」
・・・そうだったのか、あのときの俺の店長の目を盗んでの必死のメールは意味が無かったのか(泣
「・・・いきなり起こって悪かった。で、何でいきなりそんなことを?」 「いやいいさ。実は、2日前にアトリとリアルであったんだけど、それが以外にリアルが可愛くてさ・・・」 「ほぅ・・・アトリちゃんとなぁ。で、何か進展はあったのか?」 「いや、別に」 「当然の結果だぁw」
・・・なんかこのセリフを言うのはものすごい数だと思うが、気のせいだろう。うん。
「・・・で、それで?」 「いや、ネットでリアルに可愛い人間がこんな簡単に手に入るんならと」 「なんだとモテヲォ!ネットを甘く見るな!俺が『世界』でゲットしたメアドの人間とリアルであった人間は全員やばかったぞ!」 「え?い、いやだって揺光も」 「モテヲォ!それはゲームだからだ!!考えてみろ、もし揺光がアレでリアルがデブだったらどうだ!?人気はがた落ちだぞ!!」 「げ、ゲームって・・・」 「いいか!?そんな考えだから7年前にスケィスにDDされたの一行であんあに凄腕PKだった楚良のお前がiyotenとアスタの2人にPKされる時あんななさけない声が出るんだ!!」 「な、なんのことだよ!?クーン!」
おっと、コレは守秘義務だった。・・・けどまぁ大丈夫か、まだ非公認だし。
「・・・まぁいい。で、ここに相談に来る前に、すこしは努力したのか?」 「い、いや、やってはみたけど、どうもメアド20が精一杯で・・・」 「当然の結果だぁw」
2度目だ。
「・・・そういえばメアドで思い出したけどクーン、お前、メアド1000件いったのか?」 「・・・・・・・・いった」 「パイのメアドは?」 「・・・・・・聞いてくれよハセヲォ(泣」
そこから俺のパイ1000件目メアド作戦失敗の経緯を5時間にわたって説明した。
「そ、そうか、大変だったんだな・・・」 「分かってくれるかハセヲォ。・・・あぁ、話したら疲れた。じゃ、俺落ちるわ」 「あ、ちょ・・・」
結局、ハセヲの悩みを解決しないまま、俺はログアウトした。
あとがき あまり面白くないですね(苦笑 まぁでも、感想、アドバイスくれたらうれしいです。 でわ。
[No.54] 2007/02/21(Wed) 21:18:37 |