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   ある雪の降った日 - 海皇 - 2007/10/21(Sun) 23:19:19 [No.960]
第6話 - 海皇 - 2007/10/27(Sat) 23:13:39 [No.970]
第1話 - 海皇 - 2007/10/22(Mon) 00:38:27 [No.961]
第2話 - 海皇 - 2007/10/22(Mon) 01:19:58 [No.962]
第3話 - 海皇 - 2007/10/23(Tue) 01:00:56 [No.964]
第4話 - 海皇 - 2007/10/24(Wed) 08:28:15 [No.966]
第5話 - 海皇 - 2007/10/25(Thu) 01:09:39 [No.967]



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ある雪の降った日 (親記事) - 海皇

こんばんわ&初めまして&お久しぶりです。
海皇(覚えてる人は果たしているのか・・・!?)です。

さて、なんだかかなりの長い間更新を止めていたせいで、過去になにやってたかもう殆ど覚えていません。
というわけで、(いい加減すぎだろ!!)短編を書いてみようと思います。
注目すべきは、
・オリジナル
・短い
・真面目な内容
・ギャグではない
ですね。
久しぶりに真面目に考えたシナリオ(!!)、見てやろうと言う方はどうか見てやってください。

それでは始まります。


[No.960] 2007/10/21(Sun) 23:19:19
第1話 (No.960への返信 / 1階層) - 海皇

今年初めて雪が降った日、僕は自分の部屋の片づけと整理をしていた。

「これは・・・転校するときに渡されたノートだ・・・」

二ヶ月前、僕は幼い頃からずっと過ごし、暮らしてきた町を引っ越した。
理由は、母の方の祖母が亡くなってしまい、残された祖父と、
祖母が大半を切り盛りしていた書店の為。
田舎すぎず都会すぎず。うまい具合に両方を混ぜ込んだような町。
そこがこれから僕が過ごす町。

「夕日更に輝きく広場に記念の日が訪れし日、来られたし。
さすれば冬期の証がきらめく屑と、「今」しか訪れない最初で最後の広大な世界が現れる。
世界に踏み入れたくば、4分の2にて。」

僕はノートの表紙から24ページ目に書いてあった文章を読み上げた。
そのノートにはこの文章しか書かれていない。
初めてこの文章を見た時、まったく意味が分からなかった。
友人からノートを渡された時に、「向こうに着いてから読んで」と言われたため、
この文章の意味を友人に確認することはできなかった。


[No.961] 2007/10/22(Mon) 00:38:27
第2話 (No.961への返信 / 2階層) - 海皇

意味の分からないこの文章。
作ったのは小説好きな浅山大か。
いつも明るいの坂原紗菜花か。
それとも心配症の田村柚木か。
はたまたゲーム大好き茅原良樹か。
4人とも高校で中のよかった親友。
良樹とは幼稚園からのつき合い。
小学校で紗菜花と。
中学校で浅山に出会い、
高校で4人して田村とクラスメートなった。
ほかにも仲の良い人はいたが、基本的はいつも5人で居た。

「・・・行くか」

初めて見た時には解らなかった、親友達からの暗号。
それをノートのてきとうな場所を切り取り、
書き移して生徒手帳に入れて持ち歩き、暇な時は暗号を解読しとうとしていた。
引っ越してからずっと考えていた暗号の答えを、書店で仕事の手伝いをしていた一昨日、
祖父の口にした言葉と、両親のフライングが、
最大のヒントとなった。


[No.962] 2007/10/22(Mon) 01:19:58
第3話 (No.962への返信 / 3階層) - 海皇

ノートを見つけた。その内容は書き移したメモと違いなかった。
僕はその為に引っ張り出した漫画や雑誌などの書籍を部屋に散らかしたまま、机のイスに座り、卓上のPCの電源を入れた。
最初は悪ふざけかと思っていた。
でも何度も何度も読んでいる内に、気づけばこの文章には意味があり、答えがあると思い始めていた。
そしてその答えの存在は確定した。

「少しは慣れてきたかな。このーー」

この文章は今日を指していた。24日という記念の日。
毎年みんなと一緒に騒いだ日。
そして、指定された場所は。

「the world:R2にも。大変だった〜」

このゲームの中だった。


[No.964] 2007/10/23(Tue) 01:00:56
第4話 (No.964への返信 / 4階層) - 海皇

「みんな居るんだろ?出てこいよ!」

僕は暗号の示した場所で叫んだ。
推測にすぎないが、もしそれが当たっていたのならーー

「おーい!未来だ!今年の秋に転校した椚未来だ!」

みんなが居るはず。

・・・・・・返事は来ない。
この場所には今は人が居ない。それは今日、ここ「悠久の古都 マク・アヌ」にて、あるイベントがあるからだ。
インしてる人々はそのイベント会場に行ったか、エリアにも出ているのだろう。
高級武器屋と魔法屋しかなく、何も起きないこの練金地区に来る人は全く居なかった。
広く、円形に開いた空間の真ん中に噴水があり、その噴水から飛び跳ねる水が夕日に照らされ光っている。
遮るものが何もないここは、広場から少しだけ歩いた場所に位置するホテルにあるテラスのような手すりまで行かなくとも、全体を綺麗に目で捕らえる事ができる。と、そのとき、

「・・・よく解ったな。未来」

僕の背後から聞き覚えのある声が聞こえた。
幼少の頃からつるんでいた親友の声だ。

「まさか本当に来るとは思ってなかったわ」

聞き飽きる位聞いた女の声。
図星を突かれるとすぐ怒る女の子。

振り向くと、そこには僕の4人の親友が居た。


[No.966] 2007/10/24(Wed) 08:28:15
第5話 (No.966への返信 / 5階層) - 海皇

「やっぱり簡単すぎたかな〜もう少し凝った方が・・・」
「でも難しいすぎないよりはいいじゃないですか。こうして会えたんですし」
「だな」

暗号文を作った張本人と、出会って間もない新しい仲間の声。

「暗号は解いたよ。だから此処に来れた」
「お〜さすが椚だ! じゃあ早速だけど答え合わせといこうか!」

黒衣を纏い眼鏡を掛けた「ダイ」が僕に言う。

「でもよく解ったな〜あんなデタラメな文を」
「僕も最初は悪ふざけかと思ってた」

全体的に軽装で、緑と黄色を主とした「良樹」のつぶやきに僕は笑って答える。

「まずは[夕日更に輝く広場]。これは練金地区の事。理由はこの噴水だ」

僕は初めから順に説明を始める。

「ここから見える夕日と自分の間に噴水を挟んで近づくと、飛び散った水滴に夕日が反射してキラキラ光るんだ」

僕は自分の台詞道理に動き、それを実行する。

「でも噴水ならクエスト屋のある広場にだってあるじゃない」

赤を主体とした服の上に小型の胸当てやガントレットをした「紗菜花」が反論する。

「確かにそうだけど、広場がこっちである理由がもう一つあるんだ。それがあそこ」

4人に促すようにそこを指さす。


[No.967] 2007/10/25(Thu) 01:09:39
第6話 (No.960への返信 / 1階層) - 海皇

「海・・・?」

オレンジと黄色を合わせた服に帽子を被った「ユキ」は指さした方を見て言う。俺はうなずいて、

「海面に移った夕日が、夕日自身の光で輝く。
この景色は港でも見えるけど、港は広場ではない。
広場では海は見えないし、建物に隠れて夕日全体を確認できない。
だから唯一条件を満たした錬金地区がお前が示した場所。そうだろう?」

僕はダイに問う。

「・・・すべて正解だ」
「そう言う意味だったのか!」

握った左手で右手をポンと叩き、紗菜花が納得の声を上げる。

「なんだ、もしかして知らなかったのか?」
「もちろん。答えなんて教えてないさ」

ダイは当たり前のように答える。

「俺は説明が苦手だ!」
「いばるなっ!」
「・・・そんな奴が暗号作るなよ」
「茅原〜 なんか言ったか?」
「なんにも。浅山は言語に浅はかなんだなって思っただけだ」
「なんだと!」
「浅山さん落ち着いて・・・」

自信満々に答えるダイに、突っ込む紗菜花。小声でちょっかいだす良樹に、二人を止める田村。
そこに広がるのは2ヶ月前まで見ていた風景。

今は久しぶりに見る風景。


[No.970] 2007/10/27(Sat) 23:13:39
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