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「いやー、なかなか良かった。竜宮摂政、ピアノもイケるのか。」 「だな、昼間のアレとはまた違う愛だった」 「昼間のアレって・・・あぁ、水着の君のお相手か」 「あんなにストレートな愛の歌は滅多に聴けないよな」 「いや、ほんと。アツかったアツかった。」 張りつめた緊張が消え、そこかしこから感想が漏れ聞こえてくる。 舞台にも動きがあった。 グランドピアノが舞台から姿を消す。聴衆の間で興奮が止んだ頃、楽器の音合わせが厳かに始まった。 まず、フルート、クラリネット、サックス、オーボエ。 次にトランペット、ホルン、トロンボーン、チューバが続く。 ヴァイオリン、チェロ、コントラバス、ギター、ハープが加わった。 最後はシンバルを初めとした打楽器。 静寂が戻る。今か今かと待ちわびる、次の音楽を。 最後の演者が姿を現す。 詩歌が誇る最後の摂政、星月典子である。 一歩進む度、新雪を思わせる白銀の長い髪が揺れる。手には深い光沢を放つヴァイオリン。 指揮台の横に立ち、構えた。 そして、指揮が始まる。 第二幕、開始。 音が奏でたのは、友との別れと再会であった。 始まりは鮮烈に。一斉に弓は天を突き、弦が揺れた。 トランペット、トロンボーンが吹き鳴らされる。思わず踊りだしそうなリズム。フルート、クラリネットがさらに華やかさを演出する。 それは、聖夜の宴。 華やかさと荘厳さ。チェロやコントラバス、ホルン、チューバ、サックスが加わる。 重く響く低音が手を取り合う。 それはまるで舞踏。見慣れぬ姿をする友。手を伸ばし、彼女は掴む。彼らの手を。 けれど、宴は終わる。 旅立ちと共に。華やかさは消え、残るは荘厳さ。 ハープの音色だけが優しい。静かに、別れを惜しむように。 そして、打楽器の爆発。 ついに別れの時。ヴァイオリン、ギターが加わった。全ての音が高まっていく。 重ねあった一つの手と二つの前脚が離れていく。雄大な音楽が生まれる。 強い意思がそこにみえた。また会おう、いつの日か。 音が急に止む。 ヴァイオリンの独奏だけが残った。 ただ一人、激しくけれど美しい音色が続く。それは、友を想う心だった。 たった一つの音が止むかと思ったその時に、ヴァイオリンの音が幾十にも増えた。 それまで控えていた楽器達も続々と鳴る。演奏は最高潮に。 それは、沸き立つ喜び。 ぶつける相手は、遠くに見えるあの友達。 見慣れぬ姿の友達に。 一斉に全ての音が消えた。直後に爆発した喝采。 肩で息をする星月の顔は満面の笑みだった。 [No.7369] 2010/04/05(Mon) 23:28:14 |
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