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今日はもうタイムアップなんで、上げます とりあえず、最低限エントリーは可能だとおもいますが・・・ プロット分全部かけてません。 見直しできてません。 ってなわけで、エントリーまで時間あればがしがし修正版を上げていくつもりです。 藩王さま、ひわみさん、セリフまわり等見てもらえると嬉しいです。 砂神さん、ゴメンなさい。とりあえずエントリーできる形を優先したんで、褌等の顛末入れられませんでした。エントリまでに時間があれば入れますし、間に合わなければ別SSとして書きます。 っていうかわしが書きたいんじゃー。ぜひ書かせてください。 あ、あと時間あればノギさんのセリフとか行動でイメージと違うところがあれば教えてもらえると幸せです。 =================================================== 「いっぽんだ〜って、ふんどし〜♪ にほんだけ〜ど、ふんどし〜♪」 すれ違う人が、聞き過ごして2、3歩行ってから、はたと振り返る鼻歌を歌いながら、砂神時雨は通りを歩いていた。 褌の歌が17本目にさしかかる頃、向こうを歩いている人物に目が止まった。 青い洋装の男性だ。 たけきの藩民の基本は和装であるが、他の藩国から来た人もいるし、洋装自体がそれほど珍しいというわけではない。 特に目立つ体格というわけでもなく、むしろ垢抜けない感じの中年である。 なにが目をひいたのか・・・。 「ん〜、あの服には見覚えある気がするでござるな・・・」 たしかに、服には見憶えがあった。そうだ、あれは太陽系総軍の軍服だ。 いや?ちょっと待て!あの顔は!あの、よく動きそうな眉は!! 「ひょ、ひょっとして、ノギ殿でござるか!?」 ヘイハチロー・ノギ。 太陽系総軍の将軍として、または夜明けの船の乗員として音に聞こえた人物である。 軍略に長け公正無私、人望も厚い。 太陽系総軍時代には、部下の大部分に慕われ、上層部の大部分に煙たがられたという話である。 砂神はノギの事を敬愛していた。有り体に言えば、ファンである。 『ノギさんに会いたいでござるなぁ。もしノギさんに出会えたら、絶対、拙者の作った褌を渡すでござるよ。履くかどうかはノギさんにまかせるでござる。拙者、心が広いでござるなー。』 夢見がちにそう語る砂神の表情は、男ではなく恋する乙女のそれであった。 ・・・突っ込むとこ多すぎ。 閑話休題 砂神は尻尾をふる犬の勢いで、ノギに近づいていった。 (褌を差し上げねば!いや、是非自分が歓待せねば、そう、ここで会ったのは歓待せよというお告げ!いや、自分が歓待する運命なのだ!でござる!) 「ノギ少将でござるか?」 もはやノギの後ろに花でも見えていそうな、いや、間違いなく見えている表情である。 「ん、確かに私はノギだが?なに・・・」 か?と言いかけてノギは腕をひっぱられた。 「ようこそたけきの藩へでござる。ぜひこちらへいらしてくださいでござる。」 「ちょ、ちょっと君待ちたまえ、いったいどこへ・・・」 行くのかという、至極まっとうな質問は砂神には届かなかった。 「ゆみちゃん殿とりあらりん殿のおいしい料理に、拙者からは記念品をお渡しするでござるよ。もちろん褌もお渡しするでござる。楽しみにするでござる。」 結局ノギは、たけきの藩政庁の砂神の仕事部屋まで引っ張りこまれてしまった。 「まずは、たけきのに来た記念の品でござる。これが褌煎餅、こっちが褌饅頭、それから褌茶、あとは、褌八橋、褌ふりかけ、褌餅、褌クッキー、褌カレー、褌ストラップ、褌人形、褌漬け・・・」 砂神が嬉しそうに記念品と称して渡した、「たけきの藩国名産!褌土産シリーズ」(たけきの藩国褌組合(非合法)謹製)は、実に43品目に及んだ。そして、さらにこれ以上はないというくらい嬉しそうな顔で続ける。 「それからこれ、ノギ殿のために拙者が心を込めて作ったでござる。是非履いてほしいでござるが、履くかどうかはノギ殿にまかせるでござる。拙者、心が広いでござるなー。」 この男、思ったことがそのまま口や表情に出る。ポーカーには向かない。 差し出したのは、赤地に金の縁取り、真ん中には夜明けの船の刺繍が入った褌である。 ノギの眉毛が怪訝そう動く。この人物は、言葉が出るより前に眉毛が動く。この人物もまた、ポーカーには向かなかった。 「君。」 「えーと、渡し忘れはないでござるな。」 「ちょっと、君。いいかね?」 「次は食事でござる。準備してくるので、ちょっと待ってるでござる。」 そういうと、砂神は部屋を出て行った。たけきの藩の厨房を預かる二人、コダマゆみとりあらりんを探しに行ったのである。 ノギは一人部屋に取り残された。 なんとなく母を思いだして、ひとつ溜息をつく。ノギの母も、他人の話を聞かない人だった。 ******************************************* たまたま部屋の前を通りかかっていたひわみは、すごい勢いで部屋から飛び出していった砂神とすれ違った。砂神はひわみには気づかなかったようだ。 砂神の嬉しそうな表情を思い出し、たけきのの良心と気苦労担当であるひわみは、溜息を一つついた 「また、なにをしでかす気でいるのやら・・・。」 砂神の部屋のドアは開けたままになっていた。よほど慌てていたのだろうか。とりあえず、そのまま部屋の中を覗きこむ。 机の上にうず高く積まれた土産ものの山をみて、ひわみは一人ごちた。 「あの怪しげな土産物の山は?まぁ、きっとろくでもないものでしょう。藩王さまに報告しないといけませんかね。」 確認のために中へ入ろうとすると、その土産の山を前に、途方にくれている人物が目に止まった。 見覚えのない人物だ。実直そうな雰囲気から、褌の仲間ではないだろうと思いつつも、警戒しつつ近づき声をかける。 「こんにちわ。私はひわみといいます。失礼ですが、あなたは?」 母のことを思い出し、回想にふけっていたノギは、ひわみの言葉で我に帰る。 「ああ、私はヘイハチロー・ノギといいます。」 「おや、あなたがあの高名な。ひょっとして道を歩いていたら砂神に見つかって、強引にここに連れ込まれた上、なんだかよくわからない土産やら、褌やらを差し出されたというとこですかな。」 あまりに的確な状況把握にノギは一瞬言葉を失った。 「・・・あ、ああ、大体そんなところですな。名前をお聞きしていないので、あの方が『サガミ』という方なのかはわかりませんが。」 「まぁ、間違いないでしょう。彼は以前から、あなたに会いたがってましたから。それはともかく、ようこそたけきの藩国へいらっしゃいました。砂神の失礼はお詫びします。当藩国へはなにか目的があってこられたのですかな?」 「いや、特に目的があったわけではありません。なんとなく、というやつですかな。」 ノギは少しほほ笑んだ。その表情を見てひわみは、なるほど、部下に人望があるというのも頷けますね、と思ったが、実際には別の事を口にした。 「そうですか。ではひょっとすると、砂神の思いが通じたのかもしれません。砂神はこの国に来た当時から、ノギ殿に会いたい会いたいと、ずっと言ってましたから。」 ノギは目を丸くした。 「ほう。そうなのですか。あの強引さには少々驚きましたが、後で礼をいわねばなりませんね。」 よく動く眉の下で、目が優しく笑っている。 この人は信頼できる人物だ。ひわみはそう確信した。 「よろしければ、藩王にお会い願えますか?藩国として正式に歓待させていただきます。」 「しかし、私は別に招かれた訳でもありませんが。」 ひわみは笑顔を浮かべながら返す。 「先ほど言ったように、きっと砂神が招いたのですよ。その砂神の失礼のお詫びもありますので、是非。」 少し考えた後、ノギは返答した。 「ふむ。わかりました。お言葉に甘えるとします。」 「では、応接の間へご案内しますので、そこでしばらくお待ちください。」 藩王の執務室の前まで来ると、ひわみはドアをノックした。 「どうぞー」 ドアを開けて中へ入る。 「藩王さま、少しいいですか?」 「おー、ひわみん、どうしたー。」 「我が藩国にヘイハチロー・ノギ殿がお越しになっています。砂神が政庁に引っ張りこんだそうで、砂神の部屋にいるところを私が見つけました。今は、応接の間でお待ちいただいております。それと、ひわみんていわないでー。」 「あのノギ殿が?そうかぁ、砂神はずーっと会いたいっていってたからな。今頃きっと大はしゃぎだろう。多少はめをはずすのは目をつぶることにしよう。」 「そうですね。来たときからずっと言ってましたから。まさかホントに来ることになるとは思いませんでしたが。あ、それといつのまにやら作った、褌土産なるものをノギ殿に渡そうとしていましたが、どうし」 「すべて没収。提出させた後の処理はひわみたんにまかせる。」 最後までいい終わる前にたけきのこの指示が飛ぶ。このあたりの判断の速さも藩王の器というものだろう。 「そう言われると思って書き置きをしておきました。じきに提出があるでしょう。それと、ひわみたんていわないでー。」 「ありがとう、さすがはひわみタソ。あと、ゆみちゃんとりあらりんさんに料理の準備をお願いしておいて。」 「ゆみさんとりあらりんさんは、今、お見合いの準備で忙しいかと。まぁ、料理は他のものに用意させます。それと、ひわみタソいわないでー、っていうか、もはやなんだかわかりませんよ。」 応接室で待つノギは、昔を思い出していた。 ひわみの応対に会って、母曰く、「まじめ一辺倒で面白みがない」、父のことを思い出したのである。 来て早々、母について、そして今父について思いを巡らせている自分を顧みて (確かに、この藩に来たのはただの偶然ではないのかもしれんな) と思った。 「こちらです。」 扉の外でひわみの声がして、扉が開く。 「はじめまして、私が当藩国の藩王、たけきのこです。砂神がご迷惑をおかけしてすみませんでした。」 「はじめまして、ヘイハチロー・ノギです。いえ、お気になさらず。」 握手して、たけきのこが着席を促す。 その後、簡単世間話をしたあと。たけきのこが切り出した。 「ところで、ノギ殿はいまでも太陽系総軍の所属ということになっているのですか?」 「いえ、今はどこにも所属している訳ではありません。この服は、まぁ、一番慣れ親しんだ服をつい来てしまう、とそんなところです。」 「そうですか、ノギ殿も御存じの通り、今ニューワールドでは多くの戦闘が発生しています。それはこのたけきの藩国も例外ではない。」 「ふむ、実際に参加したことはないが、そのようですな。」 「そこで、もしよろしければ、我が藩に逗留していただき、軍事顧問的な役割をお願いできないでしょうか。」 ノギはあごに手をやり、少し考えてから答えた。 「この国には、既にヤガミ殿がおられると聞いています。彼なら政戦両略に長けている。特に私が必要とも思えませんが。」 「はい、確かにヤガミはおりますがー、え〜と、そのー」 たけきのこが口ごもったところで、すかさずひわみが代わりに答える。 「ヤガミは、藩王と一緒にいないとヘタレになってしまうのです。」 「がー」 たけきのこは、赤くなって照れている。こういうところは普通の女性である。ちなみに可愛い。 ひわみはかまわず続ける。 「ヤガミと藩王さまが常に一緒にいる以上、ヤガミが戦場へ出るということは藩王さまも戦場へ出るということ。藩国の存続を考えれば常に前線へ出るという訳にはいきません。」 「そ、そーそー。それに、指揮とかはノギ殿の方が向いていると思います。うちのヤガミはどちらかというとI=Dで突っ込んでいくタイプですから。」 「うちのヤガミ・・・」 「がー、ちがーう、そういう意味じゃなーい」 ノギは再び、あごに手をあてて考えた。ちなみに、最後のひわみとたけきのこのやりとりは聞かなかったことにした。 たけきのこも、ひわみも黙って回答を待つ。 「うむ。わかりました。この藩に来たのも縁あってのことでしょう。私でよければできるだけのことはいたしましょう。」 「ありがとうございます。」 たけきのこは明るい声で答えた。 [No.2297] 2007/07/20(Fri) 04:23:11 |