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たけきのの朝は早い、何せ農業国だから。 夜明けとともに皆目覚める。 そんなたけきのの朝の風景を覗いてみよう。 皆が目覚める一刻ほど前・・・ 舞台はある一部屋である。 部屋の玄関には真新しい表札がかかっている。 『月光ほろほろ 月華陽子』 /*/ 「ある朝の風景」 眠りから覚醒するとワタシは今の温もりから離れたくない欲求を頭から払う。 (旦那様はまだよく寝てますね、ふふふ、かあいいデス) 寝顔を見つめながら、旦那様を起こさないようにそっと寝台からそっと放れました。 今日は家に帰らなきゃいけないのデス、その前にせめて奥さんらしいことをしていきまス。 静かに静かに台所に行くデス。 奥さんの役割、今のままでは充分に果たせていないですが、せめて今日の朝ごはんは用意してあげたいデス。 冷蔵庫をのぞいています。 ・・・びーるばっかデス・・・ 旦那様の健康はワタシが注意しないといけませんネ! そういえば昨日も酒盛りをしてかえってきました・・・ 朝から重いものでは食欲が湧かないでしょうから、何がいいでしょうか? ヨーコは冷蔵庫から「たまご・たくあん・塩鮭・シジミ」を手に入れた。 しばらくして台所からリズミカルな音や香ばしいにおいが漂ってくる。 とんとんとん、じゅうじゅうじゅう、ことことこと。 「甘い卵焼き。 たくあんのお漬物。 香ばしく焼いた塩鮭。 シジミのおみおつけ。 炊き立てのご飯。」 シジミのおみおつけは荒れた肝臓にやさしいでしょう。 これで献立が一通り整いましたデス、お掃除は昨日済ませましたから後はお洗濯デスネ。 昨日銭湯で着替えた服だけだからすぐ終わりまス。 玄関前の水場に備え付けてある盥と洗濯板つかってごしごしするデス。 じゃぶじゃぶ、ごしごしごし、ジャブジャブ、ぎゅ〜〜〜。 ぱんぱん、ぱんぱん、ぱんぱん。 ふう、いい風が吹いてます、今日もきっとお陽さまが照らしてくれますネ。 少しでも旦那様に寝ていただきたいので、このまま戸締りをして寮に帰ることにしましょう。 /*/ じりじりじりじりじりじりじりじり。 部屋に響き渡る目覚ましの音。 う〜ん、ヨーコさん・・・えへへ・・・そんな大好きです・・・うっ、う〜ん。 はぁ〜ぅ・・・うぅぅ、もう朝かぁ、ぅぅん、はっヨーコは・・・あぁ寮に帰ったんだ。 はぁぁぁぁぁ、早く二人で過ごす為にも家を買わないとな〜 その為にも今日もがんばって働かないとね。 歯磨き、洗顔〜着替えに朝食〜今日もがんばって働こおぅ〜♪ あれ、ちゃぶ台の上に何か紙がおいてる、ヨーコの書置きかしら? なになに。 「月光さん、まだ呼び捨てにするのは恥ずかしいです。 朝ご飯作っておきました、食べてください。 それと洗濯物は陽のあるうちに取り込んでください、 そうそう、掃除のとき見つけた靴下洗濯して箪笥にしまっておきました。 あなたのカダヤより」 ・・・・・・・・・・・・・・・・くつした・・・ってのは置いといて、俺って愛する人にあんまり報いてないなぁ・・・ 家が無いこともそうだけど、愛する人の手を洗濯で荒れさせるのはやっぱ男として駄目だろう。 洗濯機やテレビとか、まだまだいっぱい揃えないと! その為にもヨーコの作ってくれたご飯を食べて力をつけないと。 おいしいなぁ、ほんとおいしい。 シジミのおみおつけを啜ったときにはなぜか涙が出てきた。 僕たちが守るべきものこそが、この一般的な人々の生活そのものだと再確認したよ。 そうだね、こんな平凡な生活こそが何より守るべきものであり、われらがたけきの栄光と比すべきものものであると。 よし!、今日一日がんばって働いて明日につなごう。 /*/ [No.4357] 2009/05/02(Sat) 02:17:20 |