No.871 2014/05/01(Thu) 02:19:12
こんばんは。島野さん、ハイブリッド心理学いつも参考にさせていただいてます。 僕は、現在25歳です。四月で芸人の学校(一年)を卒業したばかりなのですが、考えが大きく揺らぐ出来事がありました。
今付き合っている彼女と先日会ったときの話です。 年齢が三個下の彼女とは離れた場所に住んでいるので、お互いの時間の都合上、基本的に月に一度しか会えないような関係です。 会ってない間、彼女は僕に内緒で以前告白された男の子と食事に行った様で、その彼にもう一度告白されたとのことでした。そのとき彼に、「もし俺たちが結婚して子供が生まれたとしても俺は就職先があるし、今別で同時にやっている整体がうまくいけば将来独立するつもりだから、芸人の彼氏なんかより俺の方がお前を幸せにできる!」と言われたそうです。もちろん気持ちがなかったから断ったそうですが。 内緒で会っていたことに対し怒りを感じましたが、罪悪感を感じていたようだったので、彼女も学んでいるんだと考えるようにし行動化せずにすみました。が、彼が僕を否定したことを聞くと腹が立って、彼女に対し感情的に反応してしまいました。「それは違うだろう!俺だって将来のことよく考えてる!と…」その後は自己嫌悪に陥りました。
今まで二人で結婚の話はしたことがないのですが、彼女は上記の件もあって僕と会わない内に色々考えていたようで、20代後半までには結婚をしたいと考えていると話してきました。もし僕と結婚し、子供が出来たことを思い描いたとき、僕が芸人を目指していることを考えるとあまり現実的ではない。そして10年経つ頃(10年スパンで芸人を目指していると伝えているので)僕は結果が出ていず、それで別れでもしたら女の寿命を考えるとちょっと辛い…。だから出来れば就職して欲しいと思ってたし、将来を考えるなら、相手を改めた方がいいんじゃないかと迷っている自分もいたとのことでした。 僕が芸人、結婚についてどう考えているか聞かれ、好きでもないところに就職なんかしたくない!ということと、彼女との結婚をイメージしていてすぐではないけれど、結婚するのならゆくゆくは子供も欲しいと考えていることを伝えました。 僕はその話をしたときに、今後の人生で結婚して子供を育てることになったときをイメージし、現実的なリスク(経済的)を初めてあんなにリアルに意識しました。自分の子供には心理障害の影響を与えたくないのでかなり先の話だと思っていたのですが、彼女の希望も考慮にいれると検討しなければいけないと思いました。 また、内緒で会っていた彼の言葉を聞き反論はしましたが、反論している最中自分は現実地に足がついていない、意見が全く子供だなと感じていました。芸人を目指す(社会的に見たらかなり難しい)という事に対する甘さを感じました。まさに図星だったからこそ怒ったんだと思います。
僕は高卒で、卒業後ずっとフリーターでした。バイト、派遣、バイト、派遣、と転々とし、やりたいこともなく模索もせず、ふらふらとただ遊んでいた時期もありました。意見をあまり持たず流され続け、21歳くらいまで自分に自信を持つなんていう思考はない人生でしたが、自己啓発本や、人に出会い、自分でも頑張ればなんでもできるんじゃないかと思うようになりました。0か100かしかない思考でした。 芸人を目指した理由としては、人を笑わすことが嬉しいので芸人を目指すことで、本当に好きな事を見つける何かとっかかりになるんじゃないかということ、笑いの技術を使えば人生を生きていく上でコミニケーションが今より楽しくなるんじゃないかという期待、そして成功してちやほやされている自分の姿を想像してのことでした。 ですがハイブリッド心理学も参照し改めて自分と向きあってみると、芸人を目指すことは、結果を求めた枠はめの一つにすぎないんじゃないか。社会に反し人と同じことをやりたくなかったという気持ち、笑いをとることで自分に愛情をもらってるような錯覚をしているんじゃないか。ネタ書きもはかどらず、自分に圧をかけるような形で無理やりしていたこと。それらを考えると目指すことに疑問はあったのだと思います。結果ばかりを求めていたからか。何かを積み重ねたいという焦りもありました。もともと最近そういった矛盾は強く感じていたのですが、今回の件でさらにその問題がはっきりと現れたようでした。そして今就職という考え肩の荷が下りた様な感覚もあります。
今後もしお笑いが好きだったら職にしなくても趣味の範囲でやればいい。まだまだ先の事ですが、結婚や子供の事を考えたらやはり今のうちから職に就くことが現実的だなと思いました。今までアルバイトや派遣の仕事に惰性的に向かっていたので、今後は自分の成長のためにも、仕事に責任を持って取り組んでみたいと思っています。
現在深夜のコールセンターの派遣社員をしているのですが、お笑いの時間を作るために入った場所なので、就職するなら普通の昼の仕事をしたいと考えています。大企業などに憧れは感じますが、25歳の高卒では現実的ではないので、自分が就職できる範囲で一度就職してみたいと思っています。焦りも感じています。同じ就職先に一生勤めたいというよりは、就職のキャリアが欲しいのと、やっていくうちに派生して何か自分にあったものが見つかればいいなと思っています。就職活動の情報も何もなく、全く素人なのでネットで色々と調べてはいますが不安です。
結果的には島野さんの様に価値を感じれる仕事が出来たらいいなと思っていて、自分に何の職が合っているか模索してみましたが、自分が好きな仕事は頭で考えてもわからない、体験あって初めて見えてくるものなのだと思いました。自分に今できること、何が生み出せるんだろうと考えたとき、今までコールセンターに合計5年近くいるので、入りやすいとは思いましたが、コールセンター自体は給与が高く楽だからやっていただけで好きなわけではありませんし、やっていて特に楽しいとも感じません。
以前芸人を目指す前に儲かる事ないかな〜と、片手間で個人で海外から輸入した商品を二個だけ売ったことがあるのですが(利益はよかったのですが時間がかかるしつまらないのですぐに辞めてしまいました)、それからなんとなく、今後まだ発達していきそうなインターネット系の仕事(web関連、アプリ、マーケティング、コンサル)に興味が少しありますが、未経験でいけるところが少ないのでどうなのかなと。
反面、彼女との愛情に依存して就職という考えに至っている危険性もあるのかとも感じていて、何が自分にとって良いのかわからない状態です。 自分の本心があまり見えない今、自分を客観的に見れていないので、ハイブリッド心理学から見る指針、検討材料などがあれば島野さんのアドバイスを頂きたいです、よろしくお願いします。 |
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No.876 2014/05/05(Mon) 10:48:03
*管理者メモ* No.872 2014/05/01(Thu) 11:53:20 として新規トピック入力頂いたのをレスに移しましした。
また、島野さんは心理学系とは別の職種についたようですが、当時どのような点が自分に合うと思い就職先を選んだのですか? |
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No.877 2014/05/05(Mon) 10:52:05
「選択肢の正しい立て方」
これはまず、「選択肢の正しい立て方」という課題の話になりますね。 つまり「選択肢の立て方」がちょっと間違っているかも知れない。だから混乱する。
つまりここでは、まず 「本格的就職はせず芸人を目指し続ける」vs「彼女のために本格的就職をする」 のどっちを取るかという選択だと思考していると思います。
そこでちょっと間違いではと僕個人の意見として言うなら、 ・本格的就職を避ければ芸人に近づけるわけでもない のが現実ではないかと。芸人として生計を立てるというのは、よっぽど素質と才能がある場合であり、そうであればスポーツのプロを目指して一日数時間の練習に時間が拘束されるというのとは違い、本格的就職の上でも可能と思います。実際そんなケースの芸人が結構いると思います。 ですので、今思考しておられるであろう上記選択肢の前者は、そもそも意味がないのではと。
となると、選択肢の後者、「彼女のために」というのも、選択肢としての意味がなくなってくるんですね。「彼女のために就職する」のをやめれば芸人に近づけるわけでもない。 つまりこれは「就職をやめれば芸人に近づける」という幻想が生み出した「選択肢」であって、そもそも実際には選択の問題ではないわけです。 単に、本格的就職を目指すか、そんなの嫌だとするかだけの問題。芸人という目標も、彼女に今言われたということも、関係なくと言えるものとして。後者は、今の彼女に限らず、結婚はしないという選択にもなってくるでしょう。
ただしもし、金にならなくとも今出番があり時間が拘束される芸人活動の場が具体的にあるというのであれば、それと就職との選択という話にはなりますね。今はそうしたものではないと思います。 まあ順当に言って、本格的就職へと向かうことができるのであれば、そうするに越したことはない、という話になるのではと^^;
仕事はまず実践スキルで選ぶ
で就職における進路検討は、まず
>結果的には島野さんの様に価値を感じれる仕事が出来たらいいなと思っていて、自分に何の職が合っているか模索してみましたが、自分が好きな仕事は頭で考えてもわからない、
という僕の例を出したのが、僕の執筆活動を指しているのだとしたら、手短に言って参考にするのは「間違い」です。 一方、
>また、島野さんは心理学系とは別の職種についたようですが、当時どのような点が自分に合うと思い就職先を選んだのですか?
が前のIT系の仕事を指しているのであれば、それを参考にするのが「正しい」。
つまりその2つは、人生の段階として別のものだということです。 後者は、心身が健康であればまず向かいたい、「社会に出て仕事をする」という人生の活動の段階。 前者は、そこにおける自己の能力可能性の発揮がある程度形になってくると共に、人生も後半が視野に入り、さて残りの人生をどう生きるかという最後の進路選択が可能になってくる段階。 ご相談は、前の段階のものと思います。当然、前の段階をすっとばして最終段階を考えたいというのはナシです。
でまず「社会に出て仕事をする」という人生の活動に入るための進路検討ノウハウとしては、 ・「価値を感じられるか」ではなく、「金になり自分にその能力がある」ものから選ぶ ・仕事の「印象イメージ」ではなく、中の様子を実際に見て、その実践面実務面におけるスキルで自分の適性を考える といったものが基本になります。
そもそも「価値とは何か」を、実際に社会に出て仕事などする中で、学んでいくものになります。ならば、「これから社会に」「これから本格的就職を」という段階で、つまり「価値とは何か」がまだこれから学ぶ、要はまだ良く分からない段階で、「価値」をどう感じられるかで仕事を選ぼうとするのは、かなり無謀(?^^;)な話です。それはかなり偏った判断になる危険がある。 だからまず、「金になり自分にその能力がある」という条件で、いかに幅広く検討するか、からなんですね。もちろんまっとうな仕事として^^; 僕がITの仕事を選んだものも、それです。もう研究者の道は考えず就職しようと思った時、大学の教養科目でやったプログランミングで自分にかなりの適正能力があったのに着目したわけです。そして社会はまさにバブルに突入、コンピュータ企業が雨後の筍のように出てきた時代です。で就職自体はそれまでの「社会に出る恐怖」などに比べ結構スンナリ決まった次第。この辺の経緯は『悲しみの彼方への旅』でも書いていますが(P.326あたり)、そうした具体的は話はちょっと割愛していますね。
基本的に、全ての仕事に「価値」があります。価値のない仕事などありません。ただしその中で、自分が生み出すことに価値がある重みとなると、話が違ってきて、まさにそれを模索するのが、それからの人生の一つの段階になるわけです。 まず社会にあるレールを熟知することです。それに乗るとどのように前進できるか。その上によくある障害とその対処法、その上でうまくバランスを取る思考法行動法。そしてレールの上で、どこまで到達できるのか。 そうした「社会を知る」ということがほぼ完了した時、人生の段階が次のものに移行するわけです。引き続きレールの上で進むか、それともレールなき道を進むか。僕の場合、それまでに20年の歳月を経た次第。で結局レールから降りて執筆の道に向かったわけです。
「生活費」「能力」から「価値」「生きがい」へ
また >自分が好きな仕事は頭で考えてもわからない
については、「仕事」というのは基本的に「好きなもの」として入るものではないと思います。基本は生活費を稼ぐためであり、そのために仕事をして、それで余った時間で「好きなこと」をできればいい。それでも「嫌々ながら」とはならないのが、まずは健康な姿と言えるかと。 そうした形で「仕事」へとエネルギッシュに向かうことができない場合、何か妨げがある一つの「症状」として取り組み得るものになるという話になると思います。
「仕事」はまず「好き」「楽しみ」としてではなく、「生活費」のための「能力発揮」として入り、その中で「価値」を知っていき、さらにその中から「自分がやってこその重み」を見出していく頃、やがてそれが「生きがい」となる。これは人生の段階として2つの別のものであり、前者は20代30代、後者は40代50代という年齢で見出すとい道のりイメージで向かうのが良い。 まとめるとそんな話になるかと。
コールセンター業務からの発展
以上が「仕事」への入り方としてハイブリッド心理学から言える一般的アドバイスとして、
>今までコールセンターに合計5年近くいるので、入りやすいとは思いましたが、コールセンター自体は給与が高く楽だからやっていただけで好きなわけではありませんし、やっていて特に楽しいとも感じません。 >今後まだ発達していきそうなインターネット系の仕事(web関連、アプリ、マーケティング、コンサル)に興味が少しありますが、未経験でいけるところが少ないのでどうなのかなと。
について、より具体的に、僕からの個人的意見など書いてみますと、 現在がコールセンター業務であれば、それが勤まるというのもそれなりの能力特性あっての話になると思いますので、その能力特性からの発展としてどんな仕事が考えられるか、という検討アプローチが考えられると思います。楽しいと感じるものというより、やはりとっつきのレベルにおいても「価値」を感じるもの(例えば扱い商品)という話からになると思います。
一方インターネット系というのは、僕自身のIT系の経験から言って、多少とも理数系の素養と、結構時間労働的なキツい面もありますので、それを突破できるだけのIT系能力到達が必要になると思います。まず未経験からチャレンジするのは一般的にはかなりの困苦の道になるのを覚悟の上ならという話になるかと。
ですので今コールセンターということであれば、人との会話が得意という能力特性が考えられますので、そこからの発展形として僕がまず浮かべたのは、保険の外交営業員とかですね。医療保険など、人の人生にとっても重要な商品であり、やり方によってやりがいのある仕事ではと(逆に言えばやり方がマズいとどんな仕事も価値を失う)。それ以外にも、まずは営業関係が検討候補になり、いくらでも間口があると思います。
そしてお笑い演芸も引き続き目指すのであれば、そうした傍らでコンテスト出場とかもできるでしょうし、そこで入賞とかなって初めて、仕事との選択という話が現実味を持つということになると思います。
とりあえず書いて頂いた情報からのアドバイスは、そんな感じになりますです^^。 |
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