・イタリアからの嬉しいお知らせと、エクストラ・スーパー・ムーン★
・la signora
あの地震から、一週間が過ぎました。もう一週間…? まだ一週間…? あ、また揺れている…。 うちのスタッフの元にも、イタリアでお世話になった家族や友人から、続々心配の電話やメールが来ています。 イタリア人の凄いところは、「ここは君の家でもあるよ」と外人の私たちにもサラッと言って下さること。 有難いことですよね…。 イタリアでの報道はかなり絶望的な方向でされているので、「逃げてこい!」というものがほとんどですが、 日本でも正確な報道はあまりなされていないので、これは仕方がないと諦めるほかないかな―…。 でも今後、日本人=汚染、みたいに見るなよって感じですが、どうなることやら。問題は山積みです。
さて、標題の件。 当店は、実は『Buon Ricordo協会』の加盟店です。→ http://www.ict-ict.com/buon/index.html このお店でこれを食べると、訪れた想い出に、イタリア製のオリジナルのお皿がもらえるよ、 というイタリアの協会なのですが、日本では輸入品となるお皿にコストがかかりすぎるため、 各店「Buon Ricordoコース」をお召し上がりになってくださったら、お皿を1枚プレゼント! というふうになっており、世界中からコレクターが訪ねて来たりします。 (『ラ・スコリエーラ』のBuon Ricordoコース。→ http://www.la-scogliera.com/menu/course.html
その、イタリアの「Buon Ricordo協会」のみなさまからのご提案で、 今回の日本の震災に際し、協会として何かできないかな、ということで、 イタリアの加盟店が日本応援フェアをチャリティーで行ってくださることになったのだそうです。
またその「Buon Ricordo協会」の日本事務所代表のフードジャーナリスト長本和子さんの元には、 イタリアはトリノにお住まいのフードジャーナリスト宮本さやかさんから、 嬉しいお知らせがあったとのことですので、御紹介いたします。
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(前略) 遠く安全な場所にいて、私のできることは何か、考えた結果、 ピエモンテ在住のコックさんたちを集めて、 チャリティーの和食ディナーをすることになりました。 会場はなんとEATALY本店です。 100名の席を用意できる予定ですが、 なんか盛り上がっていて、1回では足りないかも、 というような勢いです。
コックさんたちは、仕事を休んだり、オーナーシェフの和食のお店のおやじさんは 店を閉めてきてくれます。
さやか
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イタリア人も在伊邦人も一丸となって、 「わたしたちにも何かできないものだろうか」と考えてくださっているご様子は、本当に嬉しい限りです。
大きく揺れはしましたが、本格的な被災はしていない関東の飲食店の多くが、 今、まさに2次災害とでもいうべき、キャンセルの嵐の真っただ中で途方に暮れています。 一日に何度も停電がある地区の飲食店は、仕事にならないところをぐっと耐えて、明るく頑張っています。 元気な私たちが店を閉めてしまったら、本当にこの国はどうなってしまうのだろう、という危機感からです。
twitter上では、被災地の復興を応援するハッシュタグ、#save_miyagi、#save_fukushima などのほかに、 飲食業界を心配するお客様から、#save_restaurant(レストランを救え!)というタグが誕生したほどです。 それだけ、皆が危機感をもって、今の状況を固唾をのんで見守っています。
もちろん、今もなお厳しい状況で避難生活を送る被災地の方に比べたら、 わたくしたちの悩みなど、まったくもって取るに足らないものだと言うのは分かっています。 でも、罹災した方々のために、一刻も早く仮設住宅をつくったり、 その他復興の手はずを整えるためにも、今、健康で働ける者たちは、仕事をしなければなりません。 それなのに、この重苦しいムードが続いてしまったら、東京の街が、日本が沈没してしまうのではないでしょうか。
当店では、こんな厳しい雰囲気の中、お食事に来て下さったお客様には最大のGrazieを捧げたい、 という意味で、ディナータイムの30%OFF、という大サービスを決行中です。 正直、これでは利益は残りません。それでも、食材を無駄にしてしまうよりはまし。 何より、私たちの本分は「美味しいものと温かいサービスで、明日への活力を得ていただく」こと。 そのためには、まず来ていただかないとどうにもならない…、ということで、決断しました。 さらに、売り上げの中から被災地へ義援金を送らせていただきます。 これは、「こんな時期に外食をするのは不謹慎と思われやしないか」というお客様の躊躇する気持ちを、 少しでも軽くするために、「外食をして下さると少しですが被災地に送れます」という仕組みにしたのです。
イタリアにいて、遠く祖国を思ってくださる邦人の方々、 イタリアにいて、外人である被災地のみなさんを思いやってくださる方々、 東京のレストランを潰すな! と立ち上がって応援してくださっているみなさま、 自分の好きなお店が無くなっちゃったら困るから…と一軒一軒食べに周ってくださっているお客様、 すべての方々に感謝を捧げます。 そして、世界中の祈りが、被災地に届きますように…★
今夜はスーパームーンの日(月と地球が接近するため、月の大きさが14%、明るさが30%増すのだとか)。 19年ぶりのエクストラ・スーパー・ムーンはAM4:09。できれば起きてて見てみたいな―…★ 希望の光となりますように…。 祈りの光となりますように…。
Update:03 19. 2011 22:31 [No.633]
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