どうもこの作者の前作「数学的にありえない」がミステリーとしてベストセラー話題作だったようだ。 そうとは知らず、その前作を読まない状態で、たまたま手に取った本作。
で、やっぱり当たり!面白い。 上下巻あったのだが、もうそのノンストップサスペンスの波に乗ったらあっという間!一気にやめられず読んでしまう。
イライジャという有能な市場リサーチコンサルタントをしている心理学者。ウィンターというカリスマ的ヴァイオリニスト。そして・・・謎のカルト教団グノーシスを率いるヴァレンティヌスという男。 イライジャとウィンターは肌身離さず十字架のネックレスをしていた。それが盗まれたとき、彼らの押さえ込まれていた本当の能力が覚醒する!! その能力とは、感情移入能力・・・。 イライジャは人のあらゆる感情を色彩で感じることができ、ウィンターは音によって感じることができる。そしてその対象となる人物に直接触れさえすれば、相手を意のままに操ることもできるのだ!!
謎の盲目の男ラズロ。謎の尾錠ダリアン。二人の話を聞くうちに、能力だけでなく記憶まで封印されていた二人は十二年前のことを思い出していく・・・。 まだ少年少女だった頃、その能力を見出されある研究施設にいたことを・・・。 そこにチャーリーとジルという能力者の子供が一緒にいたことを・・・。
果たしてヴァレンティヌスの本当の目的とは?なにより・・・ヴァレンティヌスの正体とは? 邪悪なヴァレンティヌスの暴走を、果たしてとめられるのか・・・。
ヴァレンティヌスが定めた破滅の時をカウントダウンで示しながら進むため、本当に手に汗を握る。スリリング過ぎて力みながら読んでしまう感覚。
イライジャ!負けるな!ウィンターしっかり!ダリアン!逃げて!!
他のキャラたちも個性豊かで味があって、協力しながら打倒ヴァレンティヌスで突き進む様は疾走感あって面白いことこの上ない。
読み応えある上に飽きない。 だってね・・・。 ヴァレンティヌスの正体、ラストあたりであ、あのときの・・・と、正体見破ったり!と思っていたら・・・最後の最後に・・・超どんでん返し!! え〜!!あいつだったんかい!そんなんあり〜?!でもきちんと伏線があった、確かに。間違いなく。
そしてヴァレンティヌスの、この壮大な悪の計画への動機となったものの真相も、まさにラスト4行に明かされる。そこまでわからない。驚き、少しヴァレンティヌスの孤独が見えた気がする。ラストまでそう思えなかったが。
これはすごい!「数学的にありえない」も読みたくなっちゃったなぁ〜。 オススメの作家さんだ。
no.611
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