壮大な歴史の物語を読んだような読後感である。 時代は江戸、人里離れた山奥にならず者たちが住まうという鬼御殿と呼ばれる場所。そこには金に覆われた異形の者が棲むという。普通に向かっても決して辿り着けない不思議に守られた土地。 その昔、親に殺されそうになり逃げたところを山賊に拾われ、鬼御殿で育った男。今は里に降り、ならず者たちの親分として生きている。 そこに遥香という美しい娘が訪ねてくる。父の仇を探していると。遥香には、手に触れた者を死へと誘う特別な能力があった。 男がその依頼を引き受けたのは、遥香がかつて鬼御殿で恋人だった紅葉に瓜二つだったからだ。きっと紅葉の娘だと確信したからだった。 遥香の父をCENSOREDしまった男はその罪を購うかのように、悪を糺す同心として必死に生きている。
金色様がその者たちに関わっている。そして結局最後まで金色様の正体は謎なのだ。 月から来た・・・生命体?でも機械音がするので、ロボット?だから永遠の生命なのか?思考も感情も人間のようにはない。 でも金色様が、それぞれの人の悲しい人生を結びつけてゆくのだった。 最後は・・・悲しい。結局大勢死んでしまうから・・・。
そして金色様の永遠の命を、静かに閉じてあげる遥香・・・。してみるとやはり金色様は生命体??月から来たと自分で言っているように・・・。 その金色様の魂が消えてゆくシーンは何となく透明感があって、美しいと感じた。
金色様のセリフは淡々としていて無機質なんだけど、なんとなく心に残るのは、無垢で俗に染まらないままだからだろうか・・・。
「テキモミカタモ、イズレハマジリアイ、ソノコラハムツミアイ、アラタナヨヲツクルデショウ」
no.726
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