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No.7611へ返信

all 詩歌藩国作業ギルド11 - 九音・詩歌 - 2010/06/04(Fri) 21:31:52 [No.7519]
T16整備フェイズ提出しましたー - 竜宮・司 - 2010/10/07(Thu) 22:53:40 [No.7616]
チェックさせていただきましたー - 星月典子 - 2010/10/07(Thu) 23:01:23 [No.7617]
提出済 - 星月典子 - 2010/10/07(Thu) 23:20:52 [No.7618]
音楽家SS 2 - 士具馬 鶏鶴 - 2010/10/02(Sat) 15:29:25 [No.7611]
海藻の利用 SS - 鈴藤 瑞樹 - 2010/10/02(Sat) 09:32:46 [No.7610]
(9/18〆)EV164リザルト申請 - 駒地真子 - 2010/09/12(Sun) 16:22:40 [No.7584]
提出いたしました - 星月典子 - 2010/09/13(Mon) 17:36:58 [No.7588]
T16聯合・生産・輸送・編成ミス修正(作業済み) - 竜宮・司@詩歌藩国 - 2010/08/30(Mon) 15:26:54 [No.7574]
修正履歴 - 星月典子 - 2010/08/30(Mon) 17:58:59 [No.7575]
産業育成  - 士具馬 鶏鶴 - 2010/08/28(Sat) 23:47:18 [No.7572]
(8/27〆)EV164帝國陣営エントリー調査 - 星月典子 - 2010/08/27(Fri) 17:11:03 [No.7569]
エントリーしました - 竜宮・司@詩歌藩国 - 2010/08/27(Fri) 20:51:09 [No.7570]
ありがとうございますー! - 星月典子 - 2010/08/28(Sat) 02:39:32 [No.7571]
T16・帝國陣営戦力把握のためアンケートのお願い〆... - 竜宮・司 - 2010/06/08(Tue) 06:40:44 [No.7527]
一先ず作成 - 竜宮・司 - 2010/06/08(Tue) 06:42:41 [No.7528]
チェックさせていただきましたー - 星月典子 - 2010/06/08(Tue) 20:16:14 [No.7529]
提出しました - 竜宮・司 - 2010/06/11(Fri) 08:51:05 [No.7531]
作業時間報告 - 豊国 ミルメーク - 2010/06/06(Sun) 22:49:51 [No.7525]
マイル分配 - 九音・詩歌 - 2010/06/04(Fri) 21:42:43 [No.7520]
分配案 - 星月典子 - 2010/06/24(Thu) 05:11:26 [No.7553]
Re: 分配案 - 竜宮・司 - 2010/06/24(Thu) 23:53:50 [No.7555]
Re: 分配案 - 九音・詩歌 - 2010/06/24(Thu) 05:16:24 [No.7554]
Re: 分配案 - 九音・詩歌 - 2010/06/24(Thu) 23:59:11 [No.7556]
作業時間 - 岩崎経 - 2010/06/07(Mon) 23:47:52 [No.7526]
作業時間 - 士具馬 鶏鶴 - 2010/06/05(Sat) 23:09:49 [No.7523]
作業時間 - 駒地真子 - 2010/06/05(Sat) 18:10:17 [No.7522]
作業時間申告 - 鈴藤 瑞樹 - 2010/06/05(Sat) 15:42:57 [No.7521]


音楽家SS 2 (No.7519 への返信) - 士具馬 鶏鶴

晩夏が終わろうとしていた。
嵐気が心地よい炎天が遠く感じられる。
たった一度の雨が詩歌藩国の空気を変えた。
稲光が宵闇を裂く。
轟音と雷光は月が山の端に消えるまで続いた。
夜露が枝葉に付き、霜になる。
寒風が吹き抜け、葉を揺らす。霜が散り、陽光に輝く。
長い夜が明けようとしていた。
秋晴れの朝が訪れる。
詩歌藩国収穫祭の朝が。


詩歌藩国における収穫祭は3か所を拠点として行われる。
一つは亀神殿。
ここでの収穫祭は冬護祭とも称される。
一つは蛇神殿。
ここでの収穫祭は冬眠祭とも称される。
この両祭は対になっており、神官達の正装も対極的。
豊穣の象徴たる亀神の神官は黄金の小麦をモチーフにした髪飾り。
再生の象徴たる蛇神の神官は深緑のクローバーをモチーフにした銀細工。
各々の儀式が示すのは神々への深い感謝である。
そして、最後の一つが音楽院。
国を問わず、著名な音楽家を招き演奏会が行われる。
あるいは、こう言うこともできる。
かつて音楽院で学び、巣立っていった者達が大きくなって帰ってくる日でもあった。

「おっそいわね、あいつら。どこほっつき歩いてんのよ、ったく」
音楽院の中央に位置するコンサートホール。
その正面入り口に、人影が三つ。
「まだ30分もありますよ、ソフィア。楽器はもう会場にありますし」
「連中、もう学生じゃねぇんだから大丈夫だっての」
ソフィアと呼ばれた、いらつく短い銀髪の女性をなだめすかす二人の男。
一人は筋骨隆々の顎鬚男。もう一人はひょろりとやせた長い銀髪に長身の男。
「何いってんのよっ!プロだったら1時間前に会場入りして音合わせ4,5回するでしょうがっ!パーヴォ、アルベルト、あんたら30超えて丸くなってんじゃないわよっ!」
「おめぇはちっとぐらい年相応の落ち着きをだな・・・」
「・・・・噂をすれば。来ましたよ」

コンサートホール正面入り口に続く赤レンガの道を正装した5人の男女が歩いている。
モヒカン頭の大男。
銀に輝く白雪色の長髪と高い背が特徴的な女。
メガネをかけた細身で理知的な男。
小柄だが無駄のない脚線美の女。
目つきの悪い金髪の青年。

「おそいっ!!」
「悪い、悪い。マシューの工房に寄って来たら遅くなった」
「ごめんなさい」
モヒカン頭の大男、ディーノ・ベッテンドルフと長身の女、ロレーラ・レーンが答える。
「なにカリカリしてるんですか、ソフィア女史」
「カリカリなんかしてないっ!」
「その年でもう更年期障害か」
「トマス、あんたぶっとばされたいわけっ!?」
メガネの男、トゥーサン・プーサンと目つきの悪い金髪青年、トマス・オルディアス。
「私先に着替えに行くね」
「いってらっしゃい、アネッテ」
一人会場へと走り去る小柄な女性は、アネッテ・エドベリ。

5人は、かつて音楽院で共に学び研鑽を重ねた学友であった。
各々が選んだ音楽家としての姿。
それは、かつての自分よりすこしだけ誇らしい自分、夢に一歩近づいた自分の姿だった。

「あー、続きはコンサートが終わってからにしろ」
「そうですね、ソフィア」
「わかってる。・・・・・あんた達が今日まで何してたか、見させてもらうわ」

「まかせとけって」
「はい」
「あー、はいはい」
「ふん」

返事はてんでバラバラだった。
けれど、一様にその眼差しは一点の曇りもない。


[No.7611] 2010/10/02(Sat) 15:29:25

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