デュルケーム著田辺寿利訳『教育と社会学』を公開した。
"Éducation et Sociologie"の書名でフォコンネ氏の編輯になるもので、デュルケームの大学での講義を幾分覗くことができる、というものです。 Googleが電子テキスト版を有料で出していることを入力中に知りましたが、新漢字に変換してあるとは言え、誤訳のチョックはしているか、どうなのでしょうね。最近の訳は図書館が閉まっていたりで、田辺訳との対比はしていませんが、不満な点が幾つもあります。デュルケームは教育をactionだするのですが、「作用」と訳されています。そういう意味もあるでしょうが、的外れな感を強く持ちます。 enseignementを教育と教授と訳し分けていますが、もうちょっと注意した分け方をしてほしいとか。notionを観念とするのはどうかと思う、など、主な不満箇所にはフランス語を挟んでおきました。
どうでも良い話ですが、国会図書館のデジタル公開されている分で、教育は国家に従えと、デュルケームが主張している付近で数頁が破かれています。二種公開されている一方は無事ですが。まあ、そのあたりは訳の方に問題がある、とおもいます。 |
No.443 - 2021/06/23(Wed) 21:08:34
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